金融持ち株会社法など金融・企業構造調整の核心法案が、正常化された国会を通過した。これで、遅れが目立つ構造調整作業が加速化する見通しだ。この金融持ち株会社法によって、今月中にも公的資金が投入された銀行、総合金融会社が持ち株会社の子会社に編入され、優良銀行も持ち株会社を通じて大型化・兼業化を急ぐことになりそうだ。
金融持ち株会社法は、金融機関の大型化と兼業化を促進するため、金融持ち株会社と子会社の設立を規定している。それによると、金融監督委員会の認可を受ければ金融持ち株会社をつくることができ、また、持ち株会社の傘下に子会社を置くことができる。子会社の業務と関連がある場合には孫会社も例外的に認められる。
問題は銀行の所有権だが、金融持ち株会社の場合、同一人が議決権ある発行済み株式総数の4%を超過する株式を保有できないようにするが、金融専門企業家らに対しては例外を認めるとしている。
今国会ではまた、企業構造調整投資会社に関する法律も通過した。同法の制定により、債権金融機関が持っているワークアウト(財務構造改善作業)企業の出資転換株式などの不良資産の整理にも加速がつく見通しだ。
これに関してサムスン経済研究所では、「持ち株会社や企業構造調整投資会社など金融機関の構造調整のための制度的仕組みができた」と評価、「金融機関がこのような制度をどれだけ積極的に活用するかに構造調整の成否がかかっている」と分析した。
この企業構造調整会社法は、ワークアウト企業を効率的に管理し、債権金融機関の資産を処理する専門の会社を設立するための法的根拠を与えたもので、産業銀行、朝興銀行、ソウル銀行、資産管理公社のほか、モルガンスタンレーなど外資系金融機関もこのような投資会社の設立を準備しているという。
このほか、租税特例制限法を改正、現在46のワークアウト企業が年内に構造調整次元で会社を分割するとき、登録税など税金を時限的に減免できるようにした。これによって、(株)大宇と大宇重工業の分割が月末に実現する見通しだ。