政府は、金振杓・財政経済部次官の主宰で経済次官懇談会を開いて内需及び輸出の活性化案を協議し、現在、純資産の25%以内に定めている30大グループの出資総額規制緩和などについて検討することを決めた。また輸出促進のため、南米などに官民合同のミッションを派遣する方針だ。
政府は、7月中旬から8月末にかけて官民合同で企業規制に関する総合実態調査を実施した。これを土台に、560件余りの各種規制及び問題事項を把握したうえで、今月中に規制緩和や改善措置案をまとめ、年内に施行する予定だ。
今回の調査では、大規模企業集団指定制度と出資総額規制制度が、30大グループの構造調整や新規投資に大きなネックとなっていることが明らかとなった。30大グループは構造調整の一環として今年4月から1年間で約5兆ウオン規模の投資を計画しているが、出資規制が障害となっているとして、政府に改善を要求している。
また来年3月末までに出資総額限度を超過する株式(約13兆ウオン)を公正取引法に基づき処分しなければならず、グループ関連企業は約4兆5000億ウオンの損害を被ると推定されている。
これに伴い政府は、出資限度比率25%を引き上げることや、限度超過分について是正期間を延長するなどの案を検討する方針だ。
一方、政府は、低所得者層の住宅難と家賃負担を解消するため、公共賃貸住宅の建設を促進し、来年度の公共宅地供給分の25%(495万平方㍍)を今年度に前倒しする。また、築5年以内の賃貸住宅の特別修繕積立率を0・03%から0・02%に引き下げ、大家の負担を軽減する。
さらに、来年建設予定の15万世帯の公共住宅の供給を上半期に集中し、国民住宅基金を拡充して建設業者への貸出を増やす計画だ。
このほか、輸出促進策として、今月中に金大中大統領の中南米歴訪を推進し、海外プラント事業で100億㌦の受注をめざすとともに、官民合同の輸出促進ミッションを南米(9月)、インド(10月)、中東(10月)に派遣する方針を決めた。