韓国国民の金融資産は、1人当たり1721万ウオン、1世帯当たり5740万ウオンに達し、このうち預金が59・7%を占め、17・8%を生命保険や個人年金で運用していることがわかった。金融資産のうち、株式投資は6・8%、債券投資は10・2%となっており、リスクの少ない債券に人気が集まっている。
韓国銀行が発表した「個人の金融資産と負債状況」によると、3月末現在の個人の金融資産は820兆4000億ウオンで、昨年末より20兆9000億ウオン増えた。
金融負債は336兆6000億ウオンで6兆9000億ウオン増加した。金融資産から負債を除外した純金融資産は13兆9000億ウオン増え483兆8000億ウオンに達している。国民1人あたりの金融負債は710万ウオン、1世帯当たりでは2350万ウオン。
今回の調査では、個人と世帯だけでなく、民間の非営利団体、年間の収入額が3億ウオン未満の個人企業も対象に含まれている。
個人金融資産の内訳をみると、預金が489兆ウオンで59・7%を占め、生命保険・年金が146兆ウオンで17・8%に達した。これによって国民は、金融資産の77・5%を預金、保険、年金などで安定的に運用していることがわかった。
また金融資産の中で債券投資額は83兆ウオン(10・2%)、株式投資金額は56兆ウオン(6・8%)を占めている。
今年第1四半期の資産運用の増減をみると、預金が15兆9000億ウオン、生命保険・年金が1兆8000億ウオン増えたが、債券は10兆6000億ウオンも急増した。
6月末の都市銀行家計ローンの返済延滞率は1・4%で、3月末の2・3%、昨年末の2・4%を下回った。その半面、利用者が急増している信用カードの延滞率は景気の沈滞を反映して8・8%に達し、昨年末より1・1%上昇した。
韓国銀行によると、個人の金融負債が増加傾向にあるが、増加率は3月末現在で10・8%にとどまり、97年末のIMF時を除外すると、70年代以降で最も低い水準だ。