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2001/08/03

<韓国経済>韓国造船ばく進

 韓国の造船業界が世界のLNG(液化天然ガス)船市場を席巻している。業界によると、今年に入って韓国が受注したLNG船は、船主が今後の動向を見ながら追加発注するオプション契約分(通常6カ月内に本契約締結)を含め47隻に達している。

 総受注量47隻のうち、国内3大造船の現代重工業、大宇造船、サムスン重工業が33隻を受注し、70・21%のシェアを占めるている。これは昨年3社が記録したシェア50%を大きく上回る。

 サムスン重工業は最近、英国のブリティッシュガス(BG)からオプション6隻を含む8隻を受注したのをはじめ、今年に入って15隻(オプション9隻)を受注し、過去最高の実績を記録した。同社の受注(金額ベース)の50%をLNG船が占める。

 大宇造船もベルギーのエクスマ社などからオプションを含め12隻、現代重工業はノルウェーのゴラLNG社などから6隻のLNG船を受注した。

 国内3社と競っている海外企業は三菱重工業、川崎重工業、三井造船、スペインのAESAなどだが、特に現在、米国シェブロンテキサコが発注するLNG船5隻をめぐり、韓日間がし烈な受注競争を繰り広げている。

 造船業界がLNG船の受注に熱を上げているのは、付加価値が高いためだ。LNG船の価格は現在1隻当たり1億7000万㌦で、マージン率は10―15%になる。大型タンカー(VLCC)の場合で、1隻当たりの価格は7500万―7700万㌦、マージン率は10%以下だ。国際的なクリーンエネルギーの需要増大で、LNG船の建造は今後も増えるとみられ、韓国の造船業界には追い風となりそうだ。