国内の景気低迷で大企業の設備投資が鈍っている。産業資源部が発表した「200大企業の設備投資計画調査」によると、大企業の今年の設備投資規模は27兆8318億ウオンで、昨年の26兆4684億ウオンより5・2%増えている。しかし、99年の8・8%増、2000年の21・6%増に比べると、伸び率が大幅に落ちており、特に上半期は昨年末の投資計画より16%も減少した。また、業種によって明暗が分かれ、造船、自動車などが設備投資を強化しているのに対し、半導体、情報通信は減らす傾向にある。
200大企業の今年の設備投資計画によると、全般的に大企業は景気回復の遅れを懸念し設備投資に消極的だ。投資の内訳も、これまでの設備拡張から競争力を維持するための研究・開発投資に重点を置いている。
今年の投資規模は、昨年の実績に比べ伸び率は低いものの、決して悪い数字ではない。しかし、昨年末の調査時では10・8%増となっており、約半年の間に景気不振から企業の設備投資意欲が減退した。特に予想以上に上半期の景気の落ち込みがひどく、投資計画は16%も下方修正された。
景気が回復すると見られている下半期も、不振が続く見通しだ。企業は当初、景気回復に期待し積極的な投資計画を立てたが、米の景気沈滞など対外経済環境の悪化から先行きに不安を感じ、消極的になったとみられる。
資金の投入比率を部門別にみると、これまで主体だった設備拡張は昨年57・7%から今年53・5%に低下すると予想され、景気の見通しに対する企業の不透明感を端的に表している。
その半面、生産効率アップのための投資は18・5%から20%に上昇、企業が量より質を求めていることがうかがえる。
業種別では、輸出・内需ともに好調な自動車(11・6%)、造船(50・0%)、一般機械(15・9%)が投資に前向きで、価格の低迷で苦戦を強いられている半導体(マイナス4・8%)、コンピューター・通信機器(マイナス24・2%)は不振が続きそうだ。特に半導体は、上半期に当初計画より29%削減、下半期も上半期比27%減と大幅に投資を縮小する構えだ。
設備投資が減退してしているのは、景気の低迷もあるが、資金市場の委縮も一つの要因だ。株式、社債などを通じた資金調達は昨年に比べ26・6%も減少した。