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2002/03/22

<韓国経済>12月決算上場企業 不況下、建設や金融など健闘

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 12月決算上場企業は昨年、売上減少、純益減少に見舞われた。一方のコスダック登録企業は通信サービス企業の大規模な純益を背景に黒字転換に成功した。昨年は上場企業、コスダック登録企業ともに不況下、厳しい経営環境に置かれていたが、その中で流通、通信サービス、建設、金融、製薬業界の健闘が目立ち、好業績をあげる企業が少なくなかった。今年は景気過熱論争が起こるほど景気回復への期待が大きいだけに営業実績は他業種にわたって好転すると分析されている。

 LG投資証券が株式市場時価総額の約85%を占める12月決算主要上場企業134社とコスダック登録74社の昨年度決算実績を調査した結果、上場企業の全体売上高は391兆980億ウオンで前年に比べ2・2%増にとどまった。営業利益は26兆2174億ウオンで19・9%減少。純益も10兆8360億ウオンで25・8%の大幅落ち込みとなった。

 一方のコスダック登録企業は売上高が17兆2851億ウオンで前年より26・9%増え、営業利益は前年の2倍以上の1兆7149億ウオンを記録した。純益も865億ウオンの赤字から3901億ウオンの黒字転換した。このように上場企業は全般的に苦戦を強いられたが、コスダック登録企業は業績を大きく回復する格好となった。

 昨年の場合、輸出が低迷したが、米テロ事件が消費に及ぼす影響は予想ほど大きくなかった。むしろ米国で消費が盛り上がるという現象も起こり、韓国への影響も軽微にとどまったとみられる。また、金利が過去最低水準にまで下がり、これを活用した業種で業績が大きく伸びたようだ。

 上場企業の中で売上高トップは大宇造船。前年に比べ4倍近い285・9%の高い伸びを示した。純益も186%増える好業績をあげた。次いで売上高2位は現代モービス(50・0%)で、やはり純益も186・5%と好調だった。そのほか売上高増加率3位のコーロン建設をはじめ建設企業の売上増加が目立った。

 純益トップはハナ銀行で、前年の205億ウオンから3252億ウオンへと実に15倍以上も増加した。売上高に対する比率である営業利益率は35・4%を記録したSKテレコムがトップ。1000ウオンの売上に対して354ウオンの利益をあげた計算になる。これは上場企業平均の57ウオンの6倍以上だ。営業利益率2位はハイトビール(32・5%)、3位たばこ人参公社(26・3%)となっている。

 コスダック登録企業では売上高増加率トップはオクションで、前年比415%増。次いでインタパーク(294・3%)などインターネット関連が高い売上増を記録した。しかし、この両社とも営業赤字からは脱するっことができなかった。営業利益率トップはアイディスで40・4%増。次いでアン・チョルス研究所が2位につけた。コスダック登録企業でも最も注目すべき業績をあげた企業はヒューマックス。売上高増加率で9位の121%、営業利益率は3位の31・9%、純益も164・5%増を記録、4位につけた。ヒューマックスは欧州市場向けセットボックス輸出好調などが好業績に結びついた。また、KTFもいずれの指標の上位につけた。