ここから本文です

2002/10/18

<韓国経済>PDPテレビ一斉値下げ

  • keizai_021018.jpg

    PDP、LCDの普及でテレビ市場は大型製品が主流になりつつある

 家電業界がPDP(プラズマディスプレーパネル)テレビの価格を大幅に引き下げた。これによって40インチ以上の大型テレビの大衆化が一段と早まる見通しだ。今回の値下げは大型テレビの需要拡大に対応したものだが、価格が下がり始めているLCD(液晶表示装置)テレビと今年2月に大幅に値下げしたプロジェクションテレビとの価格バランスをとるための措置ともいえる。これをきっかけに、大型テレビをめぐるPDP、LCD、プロジェクションテレビのシェア競争に火がつきそうだ。

 LG電子は42インチPDPテレビの価格をこれまでの760万ウオンから590万ウオンに下げるなど、ODOテレビの価格を8-22%引き下げた。50インチの消費者価格も1200万ウオンから990万ウオンに、60インチは1680万ウオンから1550万ウオンに安くなった。

 サムスン電子も50インチPDPテレビを1270万ウオンから990万ウオンに22%値下げし、42インチも800万ウオンから720万ウオンに10%下げた。大宇電子も42インチPDPテレビ価格を715万ウオンから572万ウオンに20%値下げした。

 今年に入ってPDPテレビの人気が急上昇し、LG電子は9月までに前年同期の5倍以上の販売台数を記録。今年のPDP市場が2万40000台に拡大すると見て、大幅な値下げに踏み切った。

 PDP、LCDテレビは「第3世代テレビ」といわれ、超スリム、軽量、高画質(HD)を売り物に、50年にわたって主流だったブラウン管方式にとって替わりつつある。今後10年以内にテレビ市場の主流になるとみられ、家電各社はPDPとLCDに力を注いでいる。これに液晶プロジェクションテレビが加わり、50インチ以上の大型テレビの人気に火がついた。国内のテレビ市場はブラウン管中心からフラット(平面)の大型製品にシフトしつつある。

 業界の値下げは、PDP生産技術の確立でコスト削減が可能になり、内部的に余力が生じた結果とみられる。特に今年行われたサッカーのワールドカップがPDPテレビの需要を大幅に引き上げ、大型家電の成長をけん引した。業界は、価格引き下げで需要が伸び、収益の大幅アップにつながると期待しており、今回の値下げ効果が大きければ、来年春には40インチPDPテレビを400万ウオン台まで下げる方針だ。