韓国企業がそろって中国市場への進出を図るなか、現代・起亜自動車も中国工場で段階的に8車種を生産し、2010年には合わせて81万台規模の量産体制を構築することを決めた。特に「アバンテXD」「リオ」の後続モデルを対中戦略車と位置付け、年間15万台以上を現地で販売する計画で、2008年の北京五輪をにらんで市場開拓に挑む。
現代自動車によると、中国合弁法人の北京現代自動車と東風悦達起亜自動車が「EFソナタ」と「オプティマ」の現地生産に乗り出した。来年はそれぞれ3万6000台と4万3000台を生産する計画だ。
現地販売を強化するため、2005年までに現代、起亜とも150のディーラーを確保、人口100万人以上のすべての都市に販売拠点を設ける。大都市では乗用車、中小都市ではタクシー用自家用車を中心にマーケティングを行う方針だ。
北京現代は、「EFソナタ」を2010年までに計49万1000台を生産、2004年に新規投入する「アバンテXD」は66万5000台の生産を計画している。また2007年からは「ベルーナ」を主力に軽自動車の生産を拡充する。
現代関係者は、「中型セダンでブランド知名度を高め、現地に進出している海外メーカーとは小型車で勝負したい」と話している。
東風悦達起亜も2005年まで「プライド」を生産したあと、「リオ」の後続モデルを投入し2010年までに計100万台を生産する。「リオ」の年間生産目標は25万台。また2007年に生産を打ち切る「オプティマ」の空白を埋めるため、「カーニバル」を販売する。
一方、北京現代は2008年の北京五輪を前後して中国の所得水準が急上昇するとみられることから、2009年に高級車「スターレックス」を投入する計画だ。また新事業として2005年から中型トラック「マイティー」の現地生産に踏み切り、2010年までに年産6万台の量産体制を築く考えだ。