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2002/04/26

<韓国経済>ゲーム市場3兆ウォン突破

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 韓国ゲーム産業開発院によると、昨年のゲーム市場は3兆516億ウオン(ゲーム料金収入基準)に達した。一時のブームが下火となり、前年比2%台の成長にとどまったほか、参入業者が過当競争で淘汰され、5大メーカーの売上比率が77・5%に達するなど、市場の寡占現象が顕著になっている。

 韓国ゲーム産業開発院は発行した「2002ゲーム白書」によると、昨年の国内のゲーム市場は、オンラインおよびパソコンゲームとモバイルゲームの爆発的な成長にもかかわらず、前年の2兆9682億ウオンから伸び率は2・8%にとどまり、世界市場でのシェアも1・5%と振るわなかった。

 ゲーム市場がこのように低迷しているのは、パソコンゲーム(1939億ウオン)、オンラインゲーム(2682億ウオン)、モバイルゲーム(358億ウオン)が前年比40―258%の高度成長をみせたのに対し、市場規模の一番大きいゲームセンターが前年比12%減と落ち込んだためと分析されている。ゲームセンターは2000年に売上規模が1兆5255億ウオンに達したが、昨年は1兆3300億ウオンに減った。これは、家庭で気軽に遊べるオンラインゲームに客足を奪われたためだ。

 ゲーム産業開発院は、ゲームセンター市場が委縮しているにもかかわらず、ゲーム市場は2004年には4兆2657億ウオンに拡大すると予想している。ジャンル別ではゲームセンターが1兆3949億ウオンで全体の32%に落ち込むのに対し、オンラインゲームとパソコンゲームがそれぞれ4634億ウオン、2698億ウオン規模に拡大する。

 一方、昨年の売上高をジャンル別にみると、オンラインゲームは、NCソフトをはじめとする業界上位5社が77・5%を占め、パソコンゲームとモバイルゲームも上位5社の売上比率がそれぞれ71・5%と45・6%に達した。特にパソコンゲームの流通では、上位5社の比率が81・2%と高く、市場の寡占が進展していることがわかった。

 ゲーム産業開発院がゲーム会社を対象に実施したアンケートをみると、競争力低下の原因について「資金力不足」(51%)答えた企業が最も多く、ゲームソフトの開発資金力が成長のカギになっている。