駐日韓国企業連合会は14日、都内のホテルで今年度定期総会を開き、日本市場開拓、対日輸出増大のため韓国商品の広報、障害要因除去などの対策を強化することを決めた。金ジョンシク会長(現代ジャパン社長)もあいさつで「日本市場に勝負をかける時だと」と力説した。韓国製品の価格競争力を低下させる急激な円安が進行し、低価格の中国製品が日本市場を浸透するなど韓国の対日輸出環境はむしろ悪化しているだけに、駐日韓国企業の役割は例年になく重くなっている。
総会には会員社代表ら150余人が参加。金ジョンシク会長は、最近の対日輸出の大幅な落ち込み(今年1月は前年同期比33・9%減)を指摘する一方で、「世界経済は回復の兆しをみせており、特に日本のビジネスマンの間で韓国経済を再評価する動きがある。これを機会にわれわれは新たな戦略と製品で日本市場に勝負をかけるときだ。わが連合会メンバーは挑戦精神をもって新時代を切り開こう」と訴えた。
対日輸出は昨年165億㌦で前年比19・3%減少し、今年に入っても年初から低迷が続いている。日本が不況のため輸入全体が落ち込んでいるが、日本の主要輸入国の中では韓国の落ち込みが一番大きい。中国はむしろ1月は2・5%増だ。
円安による韓国製品の競争力低下と、中国の攻勢強化で大きな影響を受けている。
このように環境は厳しいが、連合会会員社の多くは「マーケティング活動強化など市場開拓努力で今後対日輸出を増大できる」と見ている。同連合会が主要会員70社を対象にした「対日輸出展望と隘路事項設問調査」結果によると、マーケティング活動強化、品質向上で今年の対日輸出は3・6%増が可能だと答えた。回答社の59・6%が対日輸出増加にYESと答え、NOの25・9%を大きく上回っており、日本市場開拓にかける意欲をうかがわせた。
当面の対日輸出の障害要因としては、100円=1000ウオンを突破した円安がある。会員者のほとんどは100円=1000ウオンを適正レートとみており、円安防止が急務なようだ。
対日輸出はIMFショックで1998年に122億㌦にまで落ち込んだが、そのご204億㌦(2000年)にまで回復した。しかし、日本の景気回復の遅れと世界経済の低迷の影響を受け再び鈍化している。
一方で、対日進出が相次いでいるベンチャー企業をはじめ中小企業に対するサポートが必要だとの意見が出され、支援を強化することになった。
連合会では、今後会員社の一流化商品の広報支援などを強化する。