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2002/01/25

<韓国経済>首都圏のグリーンベルト解除

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         首都圏の宅地開発に拍車がかかる

 ソウル、仁川、京畿道など首都圏の開発制限地区「グルーンベルト」のうち、823カ所(約1億2400万平方メートル)が今年下期から2020年までの間に段階的に解除される。72年以後30年にわたって「禁断の土地」とされてきたグルーンベルトが解除され、対象地域には住宅30万戸が新たに建設され、首都圏の慢性的な住宅難が解消される見通しだ。

 建設交通部がこのほど発表した首都圏広域都市計画案によると、現在、首都圏のグリーンベルト総15億2000万平方メートルのうち8・1%にあたる1億2400万平方メートルが解除される。まず、集落655カ所(3821万平方メートル)、宅地・産業団地として開発される造成可能地域130カ所(6540万平方メートル)、国有地12カ所(1016万平方メートル)、自治体推進事業用地26カ所(1009万平方メートル)など。このうち村落が形成されている集落地に関しては、早ければ今年7月からグルーンベルトが解除される見通しだ。

 造成可能地域は、市・群ごとの都市基本計画に基づき、市街化予定地域に指定した後、開発需要を考慮して2020年までに段階的に解除していく。

 市・群別の解除面積は、仁川市が831万平方メートル、京畿道・高陽市が1270万平方メートル、同・南揚州市1092万平方メートル、同・姉興市1230万平方メートル、同・華城市900万平方メートル。

 ソウル市では、優先解除される集落260万平方メートルと瑞草区院趾洞の火葬場など一部特定事業のみが対象となるもようだ。

 首都圏の解除地域で住宅を建てることができるのは、造成可能地域の80%にあたる4620万平方メートル。このうち国民賃貸住宅用地として3270万平方メートルが割り当てられる。これによって、盆唐、一山など首都圏の5大新都市(5000万平方メートル)に匹敵する住宅街が誕生することになる。

 建設交通部によると、グリーンベルト解除で35万戸の住宅が新たに誕生し、首都圏の住宅普及率は89・5%から94―95%水準に引き上がる見通しだ。