ハナロ通信の外資誘致が、株主総会で圧倒的な支持を得て承認された。これによって、ハナロ通信はニューブリッジキャピタル・AIGコンソーシアムから11億㌦の外資を導入し、財務構造の改善と通信市場の開拓に拍車をかける。ハナロは、大株主の対立で経営難に陥っていたが、少数株主が結集して会社を守った。
ハナロ通信はこのほど、一山の本社で臨時株主総会を開き、発行済み株式の63・8%、出席者の75%の賛成を得て、外資導入案を可決した。
株主総会には発行済み株式の87・7%にあたる2億403万株の株主が出席し、このうち1億7518万株余りの株主が賛成票を投じた。
当初、外資誘致を支持する票が大株主(サムスン電子、SKテレコム)の13%にすぎず、劣勢が予想されていたが、少数株主の半分を超える26%以上の賛成委任状を確保することに成功した。
これを受け、ハナロ通信は即時増資を実施し、今月31日までにニューブリッジコンソーシアムから5億㌦、JPモルガンが主管するシンジケートローンから6億㌦の合わせて11億㌦の外資を誘致する。
ニューブリッジコンソーシアムは、ハナロの株式39・6%を確保して筆頭株主となり、ハナロの理事会(11人)に5人を送り込んで経営権を掌握する。これまで筆頭株主であったLGは、持ち株率が18・03%から10・96に下がり、サムスン電子とSKテレコムもそれぞれ8・5%と5・5%から5・1%と3・3%に縮小する。
外資誘致に伴って、ハナロの資本金は1兆ウオン増え2兆3106億ウオンに拡大、負債比率は156%から110%に下がる見込みだ。
今回、ハナロ通信の独自再生の道が開けたことは、後発の有線通信の構造調整につながると業界ではみている。
すでにニューブリッジコンソーシアムは、ハナロの次にトゥルーネットを買収する意思を明らかにしており、法定管理(会社更生法)中のオンセ通信、LGグループに編入された後も低迷が続くデーコムなど、業界の再編が加速するとみられる。