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2003/10/03

<韓国経済>ロレアルが7000億ウォン投資

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    記者会見で韓国への投資計画を発表するアルジェル・ロレアルコリア社長

 「問題はいろいろあるが、韓国はいまだに魅力的な投資先だ」。イブ・アルジェル・ロレアルコリア社長はこう延べ、今後5年間に国内市場に7000億ウオンを投資すると発表した。今年上期の外国企業の韓国への投資が前年同期比44%ダウンする厳しい状況のなかで、まさに“恵みの雨”ともいえる大型投資の出現は、沈滞する韓国経済のカンフル剤になりそうだ。

 ロレアルコリアはこのほど、創設10周年記念の記者会見を開き、アルジェル社長は、「過去5年間、マーケティングおよびリサーチ、人材開発に3600億ウオンを投資した」と語り、今後5年間にその約2倍にあたる7000億ウオンを投資する考えを明らかにした。

 アルジェル社長は、ロレアルコリアの売上規模がロレアルの海外法人では15位にとどまっているものの、韓国は重要な拠点としてグループの10大戦略市場に選定されていると述べた。

 ロレアルだけでなく、仏の大型ディスカウントストア・カルフールも最近、2007年までに韓国に1兆ウオンを投資すると発表した。フィリップ・ブロヤニゴ・韓国カルフール社長は、「来年は2500億ウオンを投資し、全州、釜山などに4店舗を開設、釜山・海雲台店など既存7店舗を大々的にリニューアルする」と語っている。ブロヤニゴ社長は、韓国市場に関して、「ディスカウント店市場では、韓国はいまだ投資余地がある」との見方を示し、市場開拓が有望だと述べている。

 さらに、今年7月に富川店で起きた労使紛争が職場閉鎖にまで発展したことについて、「韓国の労使文化を理解する契機になった」と語り、韓国の労組問題が投資のネックにはならない」と強調した。

 産業資源部の関係者は、「韓国に対する外国人投資は昨年第2四半期を境に急激に落ち込んでいるが、今年第2四半期から回復に転じ、しかも大型投資であることから、今後の外国人投資に期待できる」と語っている。