ここから本文です

2003/06/20

<韓国経済>SKグローバルを救済

 SKグローバルに対する債権団の債務調整案が最終確定し、清算から一転して正常化の道を歩むことになった。しかし、SK(株)の筆頭株主であるクレスト証券の親会社ソブリン資産運用は、SKグローバルの支援案に反対し、崔泰源・SK(株)会長、金昌根・SK(株)社長など3人の理事の辞任を要求しており、SKグローバルの正常化問題はなお不透明な状況だ。

 53の債権金融機関は、債権の現金買い入れ(キャッシュ・バイアウト)規模1兆257億ウオン、国内債権団の出資転換2兆4000億ウオンを骨子とする債務再調整案を84%の賛成で可決した。

 これによって、清算の危機に追い込まれていたグローバルは、SK(株)の出資転換と債務の再調整を通じて、資本構造を適正水準に拡充、再生の一歩を踏み出す。

 債権団の協議では、国民銀行、ハナ銀行など23の債権金融機関が合わせて1兆257億ウオンの債権を買い入れると表明、30%を3077億ウオンの現金で買い取り、残り7179億ウオンは免除する。また出資転換とキャッシュ・バイアウトを除外した残りの債権は、年利5%の中長期債権に転換、償還を5年間猶予する。

 なお、これに先立ちSKテレコムは理事会を開き、「SKテレコムの企業価値をアップさせる通商取引に限りSKグローバルの支援を行う」という従来の方針を確認、確約書の提出を拒否した。

 一方、ソブリン資産運用は、「会社と株主の利益を代弁し、商業的・道徳的意思決定を下せない孫吉丞、崔泰源、金昌根の各氏がSKの理事を退くことを要求する」と発表。支援を決めたSK(株)理事会および債権団に反発している。