全国運送荷役労組・貨物連帯釜山支部のストがようやく収拾された。しかし、今回のストによって釜山港と光陽港が完全にマヒし、輸出に大きな支障が出るなど経済に大きな打撃を与えた。操業中断状態に陥った企業や物流費が急増し収益が急速に悪化した企業が続出するなど、ストの傷跡は甚大だ。特に家電業界はテレビや冷蔵庫の出荷ができず、今年の生産計画が大幅に狂うなどの損害を被った。
産業資源部によると、9日から12日までの輸出貨物の搬出・船積みの停滞による被害額は3億2000万㌦に達する。
貨物連帯釜山支部は、貨物車両の高速道路通行料割引時間帯の延長、高速道路に貨物車休憩所・連絡所を設置、コンテナ貨物の過積載に対する運転手の処罰除外、過積載強要行為に対する罰則などを要求して13日からゼネストに突入。政府は物流の大混乱による経済的打撃を憂慮し、貨物連帯の要求を最大限受け入れ、交渉が妥結した。
ストによって、釜山港と光陽港の機能は完全に中断。釜山港のコンテナ処理能力は、25・3%まで急落した。
今回のストで最も大きな被害を被ったのは家電業界だ。サムスン電子光州工場とLG電子亀尾・昌原工場は、製品出荷量が通常の30%以下に下がった。サムスン電子は、光陽港が一部正常化し、冷蔵庫、洗濯機など遅れていた輸出製品を船積みしたが、カラーTV、白色家電などを生産する水原工場やプリンターを手がける亀尾工場は輸出がストップした。ストによる生産被害は1日1000億ウオンに達するという。
釜山港を通じて輸出しているLG電子昌原工場は、11日から製品をそのまま工場に積み上げ、減産体制を敷いた。大宇エレクトロニクスも、光州・亀尾・仁川工場でコンテナ150個を船積みできなかた。
一方、貨物連帯のストで企業の物流費用も膨れ上がった。売上比11%超の国内企業の物流費用は14%に達する見込みだ。これは物流費が最高に達した97年(12・9%)水準を越えるもので、企業にとって大きな痛手となっている。