三宝コンピューターの2世最高経営責任者(CEO)、李洪淳副会長が14日、経営の一線から身を引いた。後任には朴日煥社長が代表理事社長に選任され、専門CEOとして経営を担う。また即席めんメーカーの三養食品も代表が交替し、創業者の長男にかわって婿の徐正昊・三養ベーカータンクターミナル会長を代表理事副会長に内定、新しい経営体制に移行する。
三宝コンピューターの創業者である李龍兌会長の息子である李洪淳副会長は、経営の一線から退き、理事会における重要戦略の諮問を担当することになった。
三宝が専門CEO体制を導入したのは、不況によるパソコン事業の展望が不透明で、昨年の実績が最悪の事態に落ち込み、系列会社のトゥルーネットが法定管理に入ったことなどを重く受け止め、経営刷新を図るためだ。
三宝はまた、事業部門別に責任経営体制を確立するため、TG事業部門(国内外ブラントビジネス)、設計生産(ODM)事業部門(海外ODMビジネス)、ポータブル事業部門、研究開発部門、グローバル運用部門、グローバル管理--に再編する。
TG事業部門は朴日煥社長が直接率い、ODM事業部門と研究開発部門は韓倫燮常務、ポータブル事業部門はリン・チャンリン社長、グローバル運営部門は尹?栄常務、グローバル管理部門は南起鐘常務が担当する。
一方、三養食品は、創業者の全仲潤会長の長男で6年間代表を務めてきた全寅壮社長を退陣させ、徐正昊会長を新代表理事副会長に内定した。
関連業界によると、三養食品が2世経営者を退陣させたのは、経営能力がなく、実績が下降する一方だったためで、代表の交替で業績の回復をめざすという。
三養食品は全社長が就任した97年以後、即席めん市場でオットゥギに2位を奪われ、業界3位に転落。また累積赤字が膨らみ、現在、完全な債務超過状態となっている。
徐会長は71年に三養食品に入社、89年に牛脂騒動の責任をとり退職したが、その後、三養ベーカータンクターミナルの代表に就任した。
三養食品は98年に経営不振から和議に入り、全仲潤会長が一線から退陣、長男の全社長が経営権を引き継いだ。