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2003/04/11

<韓国経済>デフレ警戒論が台頭

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    急激な物価の下落で日本型不況を懸念する声も高まっている

 財界の一角から「デフレ警戒論」出始めている。不況の影響で、不動産価格の暴落、消費者の購買意欲減退による価格破壊の進展などが顕著で、このままでは日本のようなデフレ不況に陥る危険性があると経済専門家らが警告を発している。

 国民銀行の研究所はこのほど、「住宅市場のリスク要因」と題した報告書を通じて、一部の住宅価格が暴落の兆しを見せており、それに伴って景気沈滞の可能性が高まっていると警告した。同報告書は、国内の住宅市場と日本で90年代に起きた不動産バブルを比較し、低金利基調と市中の豊富な流動性、不動産融資、個人ローンの急増、内需依存の成長戦略、物価の安定など日本と類似点が多いと指摘している。

 下がっているは、住宅価格だけではない。大手ディスカウントストアのホームプラスは最近、1000品目の価格を10-30%引き下げた。この動きに他のディスカウント店も追随、最近まで2500ウオンで売られていた商品が、現在は1880ウオンに下がっている。

 家電流通店の販売競争も激しい。ハイマートは最近、280万ウオンの東芝プロジェクションテレビを80万ウオンに値下げした。テクノマートも、日替わりサービスでドラム洗濯機などの高級家電を約半分の価格で提供している。

 しかし、問題はこうした価格引き下げ合戦にもかかわらず、売上が思うように伸びていない点だ。こういった物価の下落は、デフレを引き起こす。デフレは、過剰生産、過剰供給で経済成長が鈍る現象だ。過剰供給による物価下落に続いて、担保価値の下落、企業・金融機関の倒産、消費・投資の縮小で悪循環が続き、経済の活力が失われる。

 一部の経済専門家は、株式と不動産バブルに続きデフレに苦しむ日本経済と対照し、韓国は不動産価格の下落幅が低いことを理由に、日本と同じ轍を踏むことはないとしているが、値引き競争がし烈な業界では、すでにデフレを体感しているのが現状だ。

 サムスン経済研究所は、「需要が減り、在庫が増えている韓国経済の現状は、デフレの第一段階」と分析しており、政策レベルでの対策を講じることが必要だと警告している。