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2004/10/29

<韓国経済>2010年までに売上高250億ドルめざす

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    上海で開かれた「グローバルロードショー」に出席したサムスン電子の尹鍾龍副会長㊧と李相鉉・中国本部社長

 サムスン電子は、今年60億㌦規模の中国市場での売上高を2010年までに4倍以上の250億㌦に拡大する計画だ。尹鍾龍副会長が中国で明らかにしたもので、高付加価値製品でシェアを拡大し、中国のデジタル市場でトップをめざす。

 サムスン電子の尹鍾龍副会長と李相鉉・中国本部社長は25日、上海科学技術館で開かれた「グローバルロードショー2004」で記者会見し、「2010年までに中国の内需市場で250億㌦の売上を達成したい」と述べた。これが実現すると、中国市場での売上比率は現在の18%から2010年には25-30%に増えることになる。

 尹副会長は、中国の営業戦略のキーワードとして「選択と集中」「プレミアム地位確保」を挙げ、「中国の消費者から信頼されるデジタル企業のトップを目標にしている」と明らかにした。さらに、「中国企業と低価格製品で競争するのを避け、高付加価値のプレミアム製品で勝負をかける」と強調した。

 一方、ハイニックス半導体が中国工場の建設を決定したことに関し、尹副会長は、「サムスンは蘇州に半導体組立工場と検査ライン、蘇州と杭州に研究開発センターを運営しているが、当分の間、ウエハーを加工する半導体ラインを中国に建設する計画はない」と説明した。

 さらに、巷間でささやかれている「チャイナ・リスク」について、「後進国だけでなく先進国も国家リスクを持っている。サムスンは中国での現地化を推進しながら、グローバル戦略で地域的なリスクを回避している」と話した。

 「グローバルロードショー2004」は、「共に未来創造を」のテーマで開かれ、世界各地から集まった電子業界関係者と報道陣600人余りが参加。サムスンは、経営戦略と世界最大80インチPDPテレビ、57インチLCDテレビ、デジタルカメラとMP3機能を備えた「デゥオケム」など新製品を紹介した。