真露産業の売却先がLG電線に決まった。真露産業の買収をめぐって、LG電線と大韓電線が激しく争ってきたが、大田地方法院破産部が最終売却先にLG電線を選定、買収競争に決着がついた。これによってLG電線は、船舶・海洋ケーブル分野で一躍世界トップに浮上することになる。
大田地方法院によると、LG電線は真露産業の買収額として810億ウオンを提示、金額を含めた諸条件で大韓電線より優位だった。
真露産業の昨年の売上高は1450億ウオンで、船舶用ケーブル市場で世界シェア15%を占める。LG電線と真露のシェアを合わせると30%を超え、LGは極東電線を買収したフランスのネッサンスを抑えて世界1位に躍進する。
真露産業は68年に聯合電線として出発、89年に真露グループに買収された。真露産業は、97年に真露グループが不渡りを出すまでは、船舶用ケーブルで国内トップの極東電線を抑えて1位を維持していた。技術力と品質は世界最高水準と評価が高い。
LG電線は、極東電線とともに海洋ケーブル設備と艦艇用新製品の開発を推進しており、研究者の相互交流、設備の共同使用などを通じて生産性を高めていく方針だ。またLGは、真露産業と系列社のガオン電線(旧喜星電線)を合わせてシェア40%以上を確保することになり、ライバルの大韓電線との差を広げる見通しだ。
LGは今月中旬までに本契約を締結し、12月末までに買収を完了する計画だ。しかし、買収交渉に敗れたライバル社の大韓電線が真露産業の整理債権34%、担保債権75・7%を保有していることから、買収手続きがスムーズに進むかどうか、疑問視する声も出ている。大韓電線が売却に同意しない可能性もある。
ただし、大韓電線が同意しなければ、真露産業は破産手続を行うしかなく、そうなれば大韓電線も莫大な損害を被るため、結局同意せざるをえないとみられる。