韓国の財政赤字が今後4年間続くもようだ。政府は経済支援よりも社会福祉と国防関連予算を増やす基本方針を明らかにしており、国民の税負担率は国内総生産(GDP)の20%水準を維持するとしているが、社会保障寄与金を加えた国民の負担率は5年後に26・3%に上昇し、今年よりも加重する見込みだ。
政府が発表した「2004-2008年国家財政運用計画」によると、今後5年間の国家財政規模は合わせて1100兆ウオンを超え、自主防衛など11の国家事業に167兆ウオンを投入する。国の借金は2006年から漸次縮小し、2008年には296兆ウオン(GDPの27・9%)になる見通しだ。
金炳日・企画予算処長官は、「通貨危機の克服過程で発生した公的資金の損失49兆ウオンを毎年12兆ウオンずつ2006年まで政府が負担しなければならない」と指摘し、2007年までの赤字財政は避けられないと述べた。しかし、GDP対比の国家債務比率が昨年の23%から2006年には29・8%まで増えるが、2007年から縮小に転じ、2008年には均衡を回復すると明らかにした。また金長官は、「国家財政運用計画で、韓国経済は5%台の実質成長率を達成するだろう」と予測し、毎年6・3%ずつ事業費を増やすと語った。
具体的には、国民の福祉や生活向上のための財政支出が、毎年平均9・5%ずつ増え、2008年には今年より22兆ウオン多い73兆ウオンに達する。また駐韓米軍の撤退による安保と軍の福祉のための国防関連支出が、今年の18兆ウオンから5年後には26兆ウオンに拡大する。
しかし、経済成長と直結した事業支援は、今年の43兆ウオンから2008年には48兆ウオンに、わずか5兆ウオンしか増えない。年平均増加率は2・9%にとどまる。このため、政府が成長より分配を重視しているという指摘も出ている。
一方、年度別の一般会計と基金などを合わせた統合財政規模は、今年の196兆ウオンから、来年は208兆ウオン、2008年は251兆ウオンに増加するもようだ。