盧武鉉大統領は6日、来年度の政府予算編成に関連して「今後は予算を編成する際、10%程度を削減し、従来よりもはるかに効率的な事業に投入する」と述べた。予算の10%を新事業に充てるという原則を定めることで、各部署が新規事業の発掘に積極的に乗り出す環境をつくるのがねらいとみられている。
釜山市庁で開かれた「釜山の革新発展5カ年計画討論会」に出席した盧大統領は、国家予算の10%を新事業の育成に充て、競争力を高めていく方針を打ち出した。
企画予算処によると、来年の予算規模は約132兆ウオン(一般会計基準)で、このうち73兆ウオンが事業費に充てられる。これに特別会計60兆ウオンのうち、人件費など固定費用を差し引くと、80%程度が事業費になり、各種事業の予算は110兆-120兆ウオン水準になる。この10%に当たる11兆-12兆ウオンの予算が新規事業に使われることになる。
企画予算処は、「大統領が言及した10%は確定したわけではない」とし、不必要な既存事業を整理し、代わりに新規事業を積極的に推進しようというメッセージと受け止めていると表明。この指針は、各部署の来年度予算案にすでに反映されていると指摘している。
政府各部署は、来年度予算のうち、既存の事業費を3兆1000億ウオン減らし、新規事業に2兆9000億ウオンを配分、今年(1兆4000億ウオン)より新規事業費を2倍以上に増やしている。
金奎玉・予算処予算総括課長は、「今年からトップダウン方式が適用されており、予算の効率的配分を図る基本条件ができている。盧大統領が直接乗り出し10%のガイドラインを提示したことで、来年からは各部署から多様な新規事業の予算請求が出てくるだろう」と話す。
しかし、一部には、新規事業に投入する予算枠が規定されれば、義務的に不必要な事業を捻出する恐れがあると憂慮する声も出ている。