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2004/07/30

<韓国経済>先端設備の国産化進まず

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    韓国は半導体で世界トップを走るが、その原動力となる製造装置は72%が外国製だ

 韓国は世界1の半導体大国だが、半導体の製造装置の72・6%を海外からの輸入に頼っている。精密機械の90・1%は外国製だ。政府は10年以上にわたって素材・部品の国産化を進めてきたが、目立った成果は表れていない。通貨危機直後に30%まで下がった設備の輸入依存度は、現在では50%に上昇し、深刻な問題となっている。

 韓国銀行によると、国産設備の導入が昨年の13・3%減から今年第1四半期には14・1%に拡大した。その半面、輸入設備の導入は昨年の21・1%増から今年第1四半期は20・8%増に膨れ上がっている。

 現在の投資設備は、「国産=ロウテク」「輸入=ハイテク」という構図を持つ。国内総生産(GDP)対比の投資率は、通貨危機以後、最低水準(第1四半期8・9%)にまで下がったが、その中で半導体、液晶表示装置(LCD)といったIT(情報技術)関連のハイテク産業は堅調だ。しかし、これらの産業は国産設備をほとんど使わず、海外設備に依存しているのが現状だ。輸出で稼いだカネで、海外からハイテク設備を導入しており、ロウテク部品や素材を生産している国内の中小企業は、大企業の設備投資の恩恵を全く受けていない。

 設備投資の輸入依存度は、98年に30・2%まで下がったが、昨年は40%を超え、今年第1四半期は48%まで上昇した。精密機械の輸入依存度は90%を上回り、特殊機械は56・9%まで上がっている。

 特に輸出設備のほとんどが日本製で、対日貿易赤字を拡大させる要因になっている。対日赤字は今年上期に100億㌦を突破し、年間では昨年(190億㌦)を上回ると憂慮されている。

 韓国銀行の関係者は、「核心設備を国内で生産できてこそ、大企業の輸出および投資の拡大が中小企業の利益につながる」と指摘する。業界関係者は、「設備の海外依存度はさらに高まり、単純設備の導入も国内から中国に移る傾向にある」と話す。企業の海外移転で産業空洞化が叫ばれる中、今度は「設備空洞化」が深刻な問題になりつつある。