労・使・政は、先月末に盧武鉉大統領が主宰し、青瓦台(大統領府)で開かれた「対話と共生の協力的労使関係構築のための懇談会」で、対話促進のため、労・使・政指導者会議を構成、運営することを決めた。民主労総の脱退で活動が停止している労・使・政委員会に代わって労使問題を協議する。この労使政指導者会議は民主労総が労・使・政委員会に復帰する8月までの暫定的な組織となる。
労・使・政指導者会議には民主労総と韓国労総の委員長(労働界)、経営者総協会と大韓商工会議所会長(経済界)、労働部長官と労・使・政委員会委員長(政界)の6人が参加する。4日の初会合では、▽労・使・政委員会の地位強化▽労使関係の先進化など労働懸案について意見を交換する。
指導者会議が取り組むのは、労使関係法・制度の改善(ロードマップ)と労・使・政委の改編問題だ。労使ロードマップは、昨年末に労・使・政委で確定する予定だったが、労使の反発で引き延ばしになっていた。
指導者会議の設置が決まったのは、年内に関連法案を国会に上程するためには、民主労総が労・使・政委に復帰するを待ってから議論したのでは遅いという判断があるためだ。
しかし、労使ロードマップは、スト中の代替労働者の雇用、複数労組の許容など、難問が多く、協議はかなりの紛糾が予想される。
また労・使・政委の改編も大きな課題だ。民主労総は現在、大統領の諮問機構となっている労・使・政委を、協議機構または合意機構などに格上げすることを要求しており、労・使・政委の地位をめぐる問題が取り上げられるもようだ。
労働界の一角からは、副総理級を委員長にする合意制行政機構に昇格させようという主張も出ているが、これには経済界の反発が予想される。
さらに労使政の3者代表で構成されている労使政委に中小企業や非正規職の代表を加えて5者体制にし、社会的弱者に対する差別を撤廃すべきだとの主張もある。これに関しても、中小企業の代表や非正規職の代表をどのようにして選定するのかなど、課題が山積している。
ただ、今回の指導者会議の構成は、労使政が一緒になり、実質的な対話を交わす場ができたという点で評価されている。