輸出の絶好調が続いている。3月の輸出は昨年3月に比べ40%増の214億㌦を記録し、月間では過去最高の輸出200億㌦を突破した。これによって貿易収支黒字は23億9000万㌦に達し、12カ月連続で黒字を維持、今年1-3月の累積黒字は72億800万㌦を記録した。
産業資源部が発表した「3月の輸出入実績」(通関ベース、速報)によると、主要輸出品目の半導体は前年同期に比べ67・7%も輸出が伸びた。自動車、無線通信機器、コンピューターもそれぞれ54%、40・6%、48・2%増加した。
半導体の輸出が急増したのは、主力の256DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)価格が1個当たり3・76㌦(1月)から4・10㌦(2月)、4・60㌦(3月)と上昇したためだ。
内需市場で低迷が続いている自動車も、米国の景気が回復し、レジャー用車両の輸出が大幅に増加、大宇自動車が本格的に輸出に乗り出したことで54%増えた。
無線通信機器は、映像が送れる第3世代携帯端末機や液晶モニターが好調で、輸出を主導した。家電は高付加価値のデジタル製品の輸出が大幅に伸びている。
地域別では、中国と日本への輸出がそれぞれ53・6%、51・5%増えた。中国向け輸出は自動車部品、一般機械、鉄鋼、コンピューター、半導体がリードし、日本向けは半導体と鉄鋼が100%増えた。
一方、輸入も190億㌦と過去最高を記録した。原材料の価格上昇で鉄鋼・金属製品の輸入が56%増えたのが輸入急増の大きな要因だ。鉄鋼・金属製品のトンあたり価格が、昨年3月の718㌦から今年は928㌦に30%近く値上がりしたのが響いた。カラーテレビ(51・3%)、ビデオカメラ(72・8%)、ノートパソコン(68%)、ゴルフセット(68%)なども大幅に増えた。
産業資源部は、輸出の好調は海外市場での需要増と多角的な輸出支援策によるものだが、為替、原材料価格の上昇、貨物運賃引き上げなどの影響で第2四半期以後は輸出の伸びが鈍ると分析している。