ここから本文です

2004/01/16

<韓国経済>理工系の頭脳抜てき

  • keizai_040116.jpg

                李昌烈・日本サムスン社長

 サムスングループは13日、李鶴洙・構造調整本部長を副会長に昇進させるなど、40代および50代の人材を配置する若返り人事を断行した。サムスンは21世紀のデジタル時代を主導する国際感覚とマネージメント経験が抱負な人物を登用したと説明しているが、特に理工系出身の技術者の登用が目立つ。また人事異動と同時に、サムスン電子の半導体と液晶表示装置(LCD)など主力事業部門の効率的な運営を図るため、構造調整も実施した。

 サムスンは、副会長昇進2人、社長昇進5人、職責変更変更8人の合わせて15人に対する人事を断行した。

 今回の人事で、副会長に昇進した李鶴洙氏は、引き続き構造調整本部長を兼任する。李潤雨・サムスン電子総括社長は、副会長に昇進し、サムスン電子の対外協力担当副会長と総合技術院長を兼任することになった。

 またサムスン電子の権五鉉・副社長がサムスン電子のシステムLSI事業部社長に、サムスン電子の崔志成・副社長がサムスン電子デジタルメディア総括社長に、サムスン構造本部の金仁宙・財務チーム長(副社長)が社長に、構造調整本部の朴根熙・経営診断チーム長(副社長)がサムスンキャピタル社長に、サムスン重工業の李昌烈・副社長が日本サムスン社長に昇進するなど5人が副社長から社長に昇進した。

 尹鍾龍・サムスン電子総括副会長は、サムスン電子総括副会長兼生活家電総括副会長に就任し、職務領域が広がった。孫郁・サムスン総合技術院長は、サムスン人力開発院社長に異動した。

 また、韓龍外・サムスン電子生活家電総括社長は、サムスン文化財団社長に、黄昌圭・サムスン電子メモリー事業部社長は、サムスン電子半導体総括兼メモリー事業部社長、林亨圭・サムスン電子システムLSI事業部社長は、サムスン電子技術責任者(CTO)社長に就任。

 サムスン電子の李相浣・AMLCD社長がサムスン電子LCD総括社長に、サムスンキャピタルの諸振勲社長が第一毛織社長に、第一毛織社長の安福鉉社長がサムスンBP化学社長に異動した。

 金仁宙社長は46歳、朴根熙社長は51歳、黄昌圭社長と崔志成社長がともに53歳、権五鉉社長が52歳、李相浣社長が54歳と、40代と50代半ばの人材が主力事業と核心部署のトップに座り、社長団の平均年齢が若返った。

 注目されるのは黄昌圭、李相浣、崔志成の各社長がサムスン電子の半導体、LCD、デジタルメディアという独立した事業部門を担当し、電子グループ内での競争体制を整えた点だ。

 メモリー、非メモリー、LCDなど主要事業部は事実上の独立体制となり、機動力を発揮できるようになった。