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2004/01/01

<韓国経済>半導体・通信が高成長持続

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産業研究院(KIET)の分析をもとに、今年の韓国産業の動向を主要業績種別に占ってみた。

◆ 自動車 ◆

 景気沈滞で2003年に大きく減少した自動車内需が2004年には自動車業界の販売インセンティブ強化と景気回復により増加に転じるが、2002年水準を下回る展望。
 2004年の国内自動車販売は今年に比べ17・1%増の156万台に達すると予想される。
 主要輸出市場の景気回復と国内製品の認知度上昇、大宇自の輸出再開、中国の市場開放の加速化、欧州市場に対する小型乗用車及びディーゼル乗用車の本格輸出などにより輸出は今年に比べ7・8%増の186万台を記録すると展望される。
 金額的には完成車輸出が7・3%増の176億9800万㌦、部品輸出が24・5%増の43億8000万㌦で220億㌦を記録し、史上最大値を記録するものと見込まれる。

◆ 造船 ◆

 2004年の船舶受注は2003年の発注急増傾向が弱まりタンカー、コンテナ船受注が減少する一方、プロジェクトが可視化しているLNG船の受注は増加する展望。
 従って2004年の船舶受注物量は年平均の受注物量に準ずる約810万CGT程度に至るものと予想される。
 2004年の造船産業の生産及び輸出はこの間受注した船舶の建造日程により多少増加するものと見られる。昨年の船価改善が反映されたタンカー及びコンテナ船などの建造で造船会社の採算性も向上が予想される。

 ◆ 機械 ◆

 昨年下半期以後、本格的な設備投資拡大に後押しされ8%の成長が予想され、その規模は46兆4370億ウオンに達するものと展望される。
 輸出は米国、日本、EUを中心にした世界経済回復の兆しと対中国輸出好調により、約178億㌦に達するものと展望され、18・5%の成長率を記録する見込み。
 特に中国の場合、当面成長が持続すると予想され、生産設備の自動化及び社会間接資本投資拡大による工作機械、冷凍空調機械及び建設用機械などの建設鉱山機械に対する輸出需要が大きく増加されると見られる。
 一般機械生産は自動車、半導体、移動体通信など関連需要産業の生産ラインの増設及び工場自動化による内需増大を追い風に2004年には前年対比7・8%増の46兆4150億㌦に達すると予想される。

◆ 鉄鋼 ◆

 2004年の鉄鋼産業は内需及び輸出の好調を維持すると展望され、生産に増加し受給バランスが取れ、半製品及び棒・形鋼類輸入が減少する展望。
 主要鉄鋼消費産業の生産活動が2003年水準を維持するものと予想されており、鉄鋼の実質消費は多少増える見込みだが、建築及び土木景気により建設用鉄鋼製品の内需比重は減少すると予想される。
 世界の鉄鋼需要が回復し、先進国の輸入規制が緩和され輸出条件は改善される見込みだが、輸出余力の制約により、大幅な輸出拡大は困難な見込み。輸入は4・2%程度減少すると見られる。

◆ 石油化学 ◆

 内需は全般的な国内景気の好調により昨年よりも増加率が高まるが、実質GDPの上昇率に比べると低い水準の5%程度増加する展望。
 輸出は全世界的な新・増設投資の不振と中国の輸入需要増加などで需給条件が多少好転する展望だが、国内生産増加に比べ国内需要の相対的な好調による輸出余力の鈍化により物量基準で3%増に止まると予想される。
 供給側面では大規模な新・増設投資はないものと展望されるが、2003年に合繊原料(TPA)部門とABS部門で実現した持続的な新増設投資の余波で稼働率がアップし、生産は4・3%増加すると見られる。

◆ 家電 ◆

 2004年の家電産業は国内景気回復で内需が増加するが、増加幅はそんなに大きくないと見られる中、デジタル家電を中心に弾みのついた輸出拡大が持続し、成長する展望。
 輸出は世界の主要景気展望機関が米国や欧州などの先進国の2004年経済が今年よりもよくなると見込んでいる。
 景気回復に比例して消費の増える家電製品の需要がデジタル家電を中心に拡大するものと見て前年対比12%増で、2003年に続いて引き続き家電産業の成長を主導すると展望される。
 内需が回復し、デジタルTVなど高価なデジタル家電の輸出が増加し、白モノ家電の輸出単価引き上げなど輸出構造の高度化進展で、輸出が引き続き好調を見せると見込まれ、生産は6・2%成長すると予想される。
 輸入は日本製デジタル家電製品に対する国内消費者の高い選好度と中国製の低価格製品

◆ コンピューター・通信 ◆

 世界のIT景気回復が予想され、特に輸出部門の好調で全般的に2003年下半期の上昇が続く展望。
 ノートブック中心の携帯用製品に対する需要が大幅に増加し、この間遅延していたPC交代需要発生が本格化し、内需はPC及び高性能周辺機器中心に増加するものと予想される。輸出は市場が多角化し21%増が期待される。
 国内通信機器市場は、カラー携帯、カメラ付き携帯を中心に生産拡大が持続。輸出の場合、韓国の輸出主力品目である移動電話市場が10%程度伸びるものと見ており、前年に続き高い増加率が予想される。

◆ 半導体 ◆

 米国のIT産業需要回復、中国をはじめとするアジア地域の需要増で、半導体輸出が拡大するものと予想される。
 デジタル家電、携帯電話、デジタルカメラなど非PC系列IT製品の需要上昇で漸進的ではあるが、回復を触発している。また、自動車、USBメモリー、などの新しい半導体需要が登場し脚光を浴びるものと展望される。
 半面、国内半導体応用製品の輸出好調により半導体輸入が急激に伸びると展望される。特にモバイル製品は、非メモリーの比重が高く2004年も半導体貿易収支が4年連続で赤字を記録すると見込まれる。