現代自動車グループは12日、来年からの量産をにらみ、産業用発電機専門企業のLSグループと提携し、ハイブリッドカー部品の共同開発に着手したと発表した。現代自とLSグループは、電機モーター、動力伝達装置、インバーター、ケーブルなどハイブリッドカー用の先端装置の開発をめざす。また、このプロジェクトにLG化学も加わり、2次電池を開発する計画だ。
LSグループ関係者によると、一般の自動車は12ボルト水準の低い電圧で作動するが、ハイブリッドカーは瞬間的に500ボルト以上の高電圧が必要で、専用ケーブルや電気システムの開発を推進する。
両社の提携は、現代自動車グループの鄭夢九会長の息子である鄭義宣・起亜自動車社長と具滋烈・LSグループ副会長の合意で実現した。ハイブリッドカー部品を生産する合弁会社の設立も推進中だという。
一方、LG化学は、米デトロイト研究所でハイブリッドカー向けの高性能バッテリー(2次電池)を開発し、現代自に納品する計画だ。
ハイブリッドカーは、最近の原油高で、米国、日本を中心に需要が急増している。トヨタの「プリウス」は米国での販売量が2000年から現在までで20万6500台に達した。韓国自動車工業協会の姜哲求理事は、「ハイブリッドカーの世界市場は2010年に200万台に達し、2030年には全世界の自動車の50%にあたる4000万台に拡大するだろう」と展望している。
このため、世界の自動車メーカーは、ハイブリッドカー開発のため、し烈な競争を展開している。現在、ハイブリッドカーを量産しているメーカーは、トヨタ(プリウス)、ホンダ(インサイト)、フォード(エスケープ)など数社だが、最近になってGM、ダイムラー・クライスラー、BMWの3社がハイブリッド技術の共同開発に乗り出した。アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェもハイブリッドSUV(スポーツユーティリティーカー)の共同開発を推進している。
このような世界の流れに乗り遅れまいと、現代・起亜自もハイブリッドカーの実用化に本腰を入れる。すでに現代自は昨年50台、今年350台を試験生産し、政府と公共機関に供給しており、来年末から本格的な量産に入る予定だ。