証券市場が好況で、先週末の総合株価指数は1130・22で、過去最高(1994年11月8日=1138・75)に8・53ポイントまで迫った。南北経済交流の進展、下半期に予想されている内需景気の回復などを反映し、株価指数の過去最高更新は時間の問題とみられている。
大信証券リサーチセンターは、上場企業の営業利益増加率が、今年第2四半期まで伸び悩んでいたが、第3四半期からは内需の回復で急速に改善すると予測している。
証券市場への資金流入も加速している。資産運用協会によると、株式型ファンドに今月1日から11日までに新たに3474億ウォンが投資された。KTB資産運用によると、最近は一度株式を購入し、長期間保有するバイ&ホールドが増えているという。
機関投資家の証券市場に対する影響力も高まっている。資産運用45社が5%以上の株式を保有する上場企業は昨年末現在で101社だったが、今年7月末現在では140社に増えた。これは証券市場の基盤が強固なものになっていることを裏付けるものだ。
光復(解放)60周年を迎え、南北和解ムードの盛り上がりも証券市場にプラスに作用している。ハンファ証券リサーチセンターは、南北間の雪解けムードが、「コリア・ディスカウント」の緩和につながり、政府が発行する外国為替平衡基金国債(外平債)の加算金利が下落、国内企業の海外資金調達コストの軽減につながると分析している。
証券市場の活性化で、外資系証券会社も、ファンドマネージャーの夏季休暇が終われば積極的に動くとみられ、外国人投資がさらに拡大するとみられている。
ただし、不安要因がないわけではない。国際原油価格の高騰と為替レートの変動は、証券市場の今後を左右する大きな変数となる。専門家はWTI(テキサス原油先物)基準で1バレル=70㌦を超えた場合は要注意との見方を示す。サムスン証券は、総合株価指数が過去最高を更新しても、原油価格や為替が上昇すれば、再び停滞する可能性があると警告している。