政府は、来年から情報技術(IT)、バイオ技術(BT)、知能型ロボットなど先端分野の革新型中小企業(先端技術や新技術を通じて高付加価値を創出する企業)約2万社に対し集中的な支援を行うことを決めた。これに伴い、政策資金の大部分を革新型中小企業に配分し、信用保証も大幅に拡大する。その一方で、再生の可能性が低い不良企業や成長性の低い中小企業への支援を段階的に縮小する方針だ。
政府はこのほど、青瓦台(大統領府)で盧武鉉大統領主催による中小企業金融支援改正案を審議し、新たな中小企業への支援策を打ち出した。
それによると、将来性のある未来産業に従事する革新型中小企業に対して集中支援をする。また従来の担保のない信用融資をやめ、利益回収型の投資あるいは投資・融資併合型の資金支援に段階的に切り替えていく。
さらに政府は、担保や売上実績がなくても技術力があり、事業性のある中小企業への民間資金の導入を促進するため、投資環境の整備にも力を注ぐ考えだ。
革新型中小企業に対しては、政府の保証を一般企業より高めに設定、貸出が不良化した場合に政府機関が責任を持って賠償する保証比率を85%にする一方、一般企業は今後2~3年以内に75%まで引き上げる予定だ。一方、中小企業支援ファンドを拡充し、ベンチャーキャピタルが政策資金と共同で支援する投融資複合商品も今年の100億ウォンから2009年には1000億ウォン規模に拡大する計画だ。
しかし、革新型中小企業への優遇策を講じる代わりに、一般企業に対する支援は削減する。現在、最高100億ウォンに引き下げ、特定企業に対する集中支援も抑制する。また、売上が300億ウォン以上で、信用度がBBB以上の優良企業については、保証比率を来年から80%に、2008年からは75%に引き下げる。
このほか、融資金利も当該企業の信用度と貸出機関によって差別化を図る金利割引・割増制度を導入する方針だ。