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2005/03/04

<韓国経済>造船、鉄鋼など高成長

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 2月の輸出が200億㌦台の好調を維持し、1日平均10億8000万㌦と過去最高を記録した。産業資源部が発表した2月の輸出入動向(速報、通関ベース)によると、1月の輸出は205億2000万㌦で、前年同月比7・2%増加、輸入は4・5%増の182億5000万㌦を記録した。これに伴い貿易黒字は前年同月より6億㌦多い22億7000万㌦に達し、2月の黒字としては98年2月(33億4000万㌦)以来の黒字幅となった。

 産業資源部によると、輸出増加率(前年同月比)は、2003年5月に3・5%を記録して以降、2ケタを維持してきたが、2月は旧正月の連休で操業日数が昨年の22・8日から19日に減り、21カ月ぶりに1ケタに転落した。しかし、1日平均の輸出額は10億8000万㌦と過去最高水準を達成、ドル安、原油価格高騰といった経済環境の悪化にもかかわらず、安定した成長を維持している。

 品目別の輸出増加率は、半導体(16・7%)、船舶(100%)、石油化学(38%)、鉄鋼(29・5%)、石油製品(7・6%)が好調を見せるなか、無線通信機器(6・8%)、自動車(3・5%)は横ばい、コンピューター(▼21・6%)、家電(▼12・4%)、繊維類(▼13・1%)は減少した。

 一方、輸入をみると、操業日数の減少の影響で原資材が9・7%増にとどまり、資本財と消費財はそれぞれ8%、4・6%減少した。

 国別の貿易収支は、中国(7億4000万㌦)と米国(700万㌦)が黒字で、日本は14億㌦の大幅な赤字を記録した。

 徐泳柱・貿易流通審議官は、「当初、旧正月の連休で操業日数が減り、輸出実績が落ち込むと憂慮されたが、韓国製品の需要が高く、昨年からの好調を維持した」と分析。また、「3月は、国際市場の需要拡大と決算期が追い風となって、2ケタの増加となるだろう」と予測している。