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2005/01/28

<韓国経済>情報通信が急成長

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 LG電子が昨年初めて営業利益1兆ウオンを突破するなど、1958年の創立以来、過去最高の実績を達成した。しかし、昨年第4四半期の営業利益は急激なウォン高ドル安の影響で前四半期に比べ70%以上減少しており、今年もウォン高ドル安傾向が続くと予想されることから、今年の実績は昨年よりも落ち込むとみられている。

 LG電子は25日、企業説明会を開き、「昨年は、売上24兆6593億ウオン、営業利益1兆2497億ウオン、当期純利益1兆5262億ウオンを記録した」と発表した。これは前年に比べて売上が22・2%、営業利益17・7%、当期純利益130・3%の伸び。権映壽副社長は、「売上、営業利益、純利益(半導体部門を売却した99年除く)とも史上最高を達成した」と述べた。

 LG電子の好業績は、情報通信部門の実績改善によるものと分析されている。情報通信部門の売上は前年比56・6%増の9兆2327億ウオンを記録し、デジタルテレビが主力のDDM(デジタル・ディスプレー・メディア)事業部門の売上高(9兆372億ウオン)を初めて上回った。特に携帯電話の売上は、第3世代機の販売増で前年より61・6%も増え8兆3512億ウオンを達成した。

 権副社長は、「第4四半期だけで1392万台の携帯電話を販売した。最終統計が間もなく発表されるが、シーメンスを抜いて世界第4位に入るだろう」と話した。

 しかし、昨年第4四半期の実績は大幅な不振で、売上(6兆5213億ウオン)は前四半期に比べて6・7%増えたが、営業利益(949億ウオン)は前四半期(3554億ウオン)の実績より73%も減少した。特に白物家電とDDMは第4四半期だけでそれぞれ104億ウオン、232億ウオンの赤字を記録している。

 権副社長は、「ウォン高で第4四半期だけで1000億ウオンの為替差損が出た。今年第1四半期も楽観できない。今年の実績が昨年を上回るのはむずかしいだろう」と悲観的見方を示した。

 しかし、LG電子は、今年の売上目標を昨年より約20%増の28兆-30兆ウオンに設定。また、研究・開発人材の確保と増設のため、昨年より約40%増の3兆5000億ウオンを投資する。