移動中でも携帯電話でデジタル放送が視聴できる「携帯電話テレビ時代」が始まった。TUメディアは10日午前0時、衛星DMB(デジタルマルチメディア放送)の一般向け試験放送を開始した。昨年10月に日本で自動車用端末機や専用端末機による衛星DMBが始まったが、携帯電話でテレビが視聴できるサービスは世界で初めて。
衛星DMB試験放送はニュース(YTN)、音楽(CJメディア)、ドラマ(MBC、SBS)の3つのビデオチャンネルと、歌謡、オールドポップス、ジャズ&ワールドなど6つのオーディオチャンネルで構成されている。これからはお茶の間のテレビが街中に飛び出し、自分だけの専用テレビに生まれ変わる。
新たな概念のDMB放送サービスが登場し、放送、電話、インターネットなどが利用できる複合製品も今後続々登場すると期待される。
この衛星DMBを利用するには、SKテレコム代理店が販売する「衛星DMB電話機」を購入する必要がある。試験放送期間中は加入手続きが必要で費用も無料だ。
サムスン電子が開発した衛星DMB電話機は、2・2インチの液晶画面に100万画素カメラ、MP3プレーヤーなどの機能を搭載。1回のバッテリー充電で2時間30分まで視聴が可能だ。
来月には自動車用端末、専用端末でも衛星DMBを視聴することが可能になる。専用端末は画面の大きさが3~7インチで価格は30万~40万ウオン台。
衛星DMBは全国どこでも視聴できるが、地下鉄やトンネル、高層ビル周辺など衛星信号を受信できない場所では中継器が必要になる。TUメディアは5大広域市を含む26の都市に中継器を設置。ソウル市の場合、地下鉄1-4号線区間にはすでに中継器が設置されている。
TUメディアは5月1日から有料本放送を開始する予定だ。本放送はビデオ14チャンネル、オーディオ22チャンネルとなる。料金は加入費2万ウオン、月額1万3000ウオンとなっている。
韓国で衛星DMBサービスが始まったことで、移動型多チャンネル放送市場をめぐる韓日の競争に火が付くもようだ。