サムスン電子の第2四半期(4-6月)営業利益が、3年ぶりに最低水準の1兆5000億ウォンを割り込んだ。ウォン高やNAND型フラッシュメモリー、液晶パネルなどの価格が下落したのが原因だが、サムスン側は、市場の予想よりも落ち込みが少なかったと分析している。第3四半期からは、季節的要因から電子製品の需要が増え、収益性が多少改善する見通しだ。
サムスン電子が発表した第2四半期の業績は、売上高14兆1100億ウォン、営業利益1兆4200億ウォン、純利益1兆5100億ウォンで、営業利益は第1四半期の1兆6140億ウォンに比べ12・1%減少、2003年第2四半期(1兆1610億ウォン)以来、3年ぶりに最も低い水準となった。
半導体部門は、NAND型フラッシュメモリーの価格下落などで、売上高が4兆4200億ウォン、営業利益が9800億ウォンを記録し、売上高が第1四半期比2%増加したものの、営業利益は12・1%減少した。
また、情報通信部門も、新製品の発売が遅れ、売上高が7%減の4兆2800億ウォン、営業利益が12・8%減の4050億ウォンと低迷。液晶パネルも価格下落が響き、売上高が2兆8500億ウォン、営業利益は750億ウォンにとどまった。
しかしながら、サムスン電子は、「主要製品の価格下落で各社が苦戦する中、差別化した戦略で市場の予測を上回る営業利益を達成できた」と評価している。
第2四半期のサムスンの業績について、証券アナリストらも、「予想より善戦した」と高評価を下している。営業利益が2003年第2四半期(1兆1600億ウォン)以来、初めて1兆5000億ウォン以下に下落したが、原油高やウォン高、半導体、液晶パネル、携帯電話などの主力製品の価格下落を考慮すると、当初の予想より良かったという分析だ。
下半期は、NAND型フラッシュの価格回復やコスト削減努力などによって半導体部門の実績が回復に向かい、営業利益は第3四半期に1兆7000億ウォン、第4四半期は2兆ウォン台に増えるとみられている。