ウォン高や原油価格の高騰で貿易環境が悪化しているにもかかわらず、6月の輸出が過去最高の282億㌦を記録、5カ月連続で2ケタの伸びを示した。しかし、中小企業の輸出が落ち込み、輸出先も中南米、インドなどの新興市場向けは好調だったが、先進国向けは振るわず、輸出の好調が今後も続くかどうか不透明になっている。
産業資源部が発表した6月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出は282億6800万㌦で、前年同月比19・2%増え、5カ月連続で2ケタの増加率を示した。また、輸入は259億8400万㌦で、同22・1%増え、貿易収支の黒字幅は同5・6%減の22億8400万㌦となった。1日の平均輸出額は11億4000万㌦で、4月の12億1000万㌦、5月の12億3000万㌦と比べると、やや不振だった。
上半期の輸出は、1555億3400万㌦となり、前年同期比13・9%増、輸入は1483億1400万㌦で同19・3%増となり、輸入の伸びが目立つ。上半期の貿易収支は72億2000万㌦の黒字を記録したが、前年同期比では40・8%の落ち込みとなった。
上半期の品目別輸出をみると、自動車・同部品(14・9%増)、半導体(14・2%増)、一般機械(15・8%増)、船舶(19・8%増)などが好調を維持している。
地域別では、インド(32・9%増)、中南米(39・5%増)など新興市場を中心に途上国向けが大幅に増加しているが、先進国への輸出は6・4%増と伸び悩んでいる。
一方、2001年に全体の42・9%を占めていた中小企業の輸出比率は、04年35・6%、05年32・4%、今年5月は32・3%まで低下した。
産業研究院(KIET)の分析によると、下半期の輸出は、半導体、自動車、造船、通信機器など10大品目を中心に好調が続くが、伸び率は上半期よりやや低下し、11・7%増となる見通しだ。