錦湖タイヤに次いで現代自動車の労働組合が賃上げなど待遇の改善を求めて26日から時限ストに突入した。GM大宇自動車の労組も復職した復職した整理解雇者の手当を要求して経営側と交渉に入り、決裂ならストを決行する構えだ。こういった会社側に過度の要求をつきつけ、ストを実施する一部労組の行動に、経済界だけでなく、国民の中からも非難の声が挙がっている。
現代自労組(組合員4万2000人)は、約9%(平均12万5500ウォン)の基本給引き上げと当期純利益の30%の成果給の支給、株式の無償提供などを要求し、26日から1日2時間の時限ストに突入した。不正資金疑惑で鄭夢九会長が逮捕され、会社が苦境に立たされている時期だけに、会社側は事態の収拾に苦慮している。
会社側は、生産コストの上昇やウォン高で採算が悪化していることを理由に、労組の要求は受け入れられないとしている。現代自は今年第1四半期に売上高6兆8615億ウォンを記録したが、純利益は3188億ウォンにとどまり、前年同期比37・5%の減益となった。
現代自は今回のスト(4日間の予定)で、生産に1万台以上の支障が生じ、1300億ウォン程度の売上損失が発生するとみられている。
一方、GM大宇自動車の労組も、10・5%の基本給引き上げと、経営難で2001年2月に整理解雇され、再び職場に復帰した1605人の解雇期間中の勤続手当及び退職金の再精算を要求し、労使交渉に入っている。この要求が通らない場合には、ストに突入する方針だ。
起亜自の労組も、生産職の定年を国内最高の62歳に引き上げることを要求。受け入れられなければストも辞さない構えだ。さらに、生産及び技術職に対する基本給の20%の特別手当てと福祉基金250億ウォンの拠出を要求している。
双竜自の労組は、組合員の定年退職し、1年以内であれば、直系卑属(子や孫)を無条件で雇用するよう要求、ひんしゅくを買っている。
20日から時限ストを行っている錦湖タイヤの労組は、定年を56歳から57歳に引き上げることなど52項目を要求。これに対し会社側は、グループ企業の平均年齢が55歳であることから、難色を示している。