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2006/03/24

<韓国経済>ドイツ8都市でサービス開始へ

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    韓国が独自に開発した地上波DMBは、移動中の車両の中でも鮮明な動画を見ることができる

 韓国が世界に先駆けて開発した地上波DMB(デジタル・マルチメディア放送)の本格的なサービスが5月からドイツの首都ベルリン、ミュンヘン、ケルン、シュツットガルトなど8都市で始まる。サッカーW杯の中継も行われ、世界中から集まったサッカーファンが地上波DMBを見ることから、市場開拓に弾みがつくと期待されている。

 地上波DMBは、韓国電子通信研究院、サムスン電子、LG電子などが共同で開発したもので、海外での実用化は今回が初めて。

 情報通信部は20日、ドイツの8大都市でワールドカップ開幕1カ月前の5月から地上波DMBのサービスを開始すると明らかにした。ドイツは、年末までにサービス地域を全国に拡大する計画だ。

 ドイツの地上波DMBチャンネルは、公営放送のZDFを含めたテレビ4、オーディオ2の計6チャンネル。1000万人の加入者を抱えるドイツ3位の移動体通信会社デビテルが担当する。

 今回、ドイツが海外で初めて地上波DMBを採用したことで、韓国は同様のサービスを手掛けるノキア(フィンランド)のDVB-Hより国際市場で優位に立てる見通しだ。

 情報通信部の関係者は、「地上波DMBがDMB-Hに先立ち欧州で実用化されれば、今後のモバイルテレビの規格競争に勝つことができる」と自信を示し、「ドイツの地上波DMBは、実験放送もしくは放送準備段階のフランスやイタリアにとって手本になるだろう」と語った。

 DMB-Hは、韓国の地上波DMBと類似したモバイル放送技術だが、周波数で韓国のほうが優れている。欧州で使用される1.4ギガヘルツ帯域やラジオの周波数を少しだけ変えれば、地上波DMBサービスは可能だが、DVB-Hは、新たな周波数帯域を設定しなければならない。

ドイツで地上波DMBが普及すれば、サムスン電子やLG電子が開発したDMB端末などの関連製品の輸出にも弾みがつくことになる。

 サムスン電子とLG電子は最近、デビテルとDMB端末の供給契約を結んだ。サムスン電子は5月から、LG電子も今夏から供給を開始する。

 地上波DMBは、ドイツの移動体通信市場に大きな影響を与えるとみられている。デビテルは、地上波DMBの無料サービス実施によって、競争相手のボーダフォンやT-モバイルの加入者を自社に取り込めると期待している。