大宇建設の売却作業が本格的にスタートした。同社の売却を担当している資産管理公社(ケムコ)によると、20日に締め切られた予備入札には、ハンファ、斗山、錦湖アシアナの企業集団10社をはじめ、ユジングループ、デジュホールディングス、プライム産業、大宇自動車販売、三煥企業などの中堅企業数十社が応札、買収戦の火ぶたが切って落とされた。
大宇建設の昨年の売上高は5兆756億ウォンで、国内建設業界2位につけている。さらに、受注額が18兆4724億ウォンに達し、知名度の高い「フルジオアパート」などのブランド価値や海外での豊富な施工実績を持ち、最近にない超ビッグなM&A物件として内外の注目を集めている。
資産規模は5兆5000億ウォン、時価総額は4兆8800億ウォンで、売却額は2兆5000億-3兆ウォンに達すると推計されている。
関連業界と債権団によると、売却先として、斗山グループ、錦湖アシアナグループ、ユジングループ、デジュホールディングスの「ビッグ4」が最も有力だ。しかし、ハンファグループが20日に参戦を表明、「台風の目」になるとみられている。
今年創立60周年を迎える錦湖アシアナは、第2の跳躍にはM&Aを通じた成長が不可欠と判断、大宇建設の買収に生死を賭けている。錦湖アシアナは昨年から戦略経営本部の傘下に新規事業チームを設置し、買収戦に備えている。
斗山は、大宇建設を買収して系列社の斗山重工業(プラント)、斗山インフラコリア(建設機械)などとの相乗効果をねらっている。グローバル化を志向する斗山にとって、海外市場に強い大宇建設は魅力的だ。
ハンファも昨年からグループを挙げ、大宇建設買収に向けた戦略チームを構成し、準備を進めてきた。ハンファは、大宇建設の買収で建設部門の強化を図り、建設をグループの主力事業に育成していく方針だ。また、住宅事業の活性化も期待している。特にハンファは、仁川工場の敷地と始興埋立地など豊富な資産を持ち、大宇建設の買収に1兆ウォン以上の資金を用意しているもようだ。
売却主幹事を務めるサムスン証券とシティーグローバルマーケティング証券は、今月末までに複数の売却候補を選定し、3月末までに本入札を実施する予定だ。これによって優先交渉相手1社と予備交渉相手数社を選定し、上半期中に売却先を決定する。