半導体価格の暴落がサムスン電子を直撃している。半導体とLCD(液晶表示装置)価格の下落によって、今年第1四半期(1-3月)の同社の売上高は15兆ウォンを割り込み、営業利益も1兆ウォン余りと低迷した。
サムスン電子が明らかにした第1四半期の業績は、売上高14兆3900億ウォン、営業利益1兆1800億ウォン、純利益1兆6000ウォン。これは、昨年第4四半期に比べて売上高が8%減、営業利益42%減、純利益32%減と大きな落ち込みで、IT(情報技術)業界に大きな衝撃を与えている。
特に、営業利益が2003年第2四半期(1兆1610億ウォン)以来の最低水準となり、営業利益率は8%にとどまった。営業利益率が一桁台となったのは、2001年第4四半期(1%)以来6年ぶり。
このようなサムスンの業績悪化は、第1四半期中にDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)とNAND(不揮発性)フラッシュメモリーの価格が50%以上も暴落したうえ、季節的な需要減まで重なったため。
このため、半導体部門の営業利益が前四半期比68%減の5400億ウォンにとどまり、実績不振の最大要因となった。半導体の営業利益は、過去3年間の四半期平均(1兆5000億ウォン)の3分の1に過ぎなかった。半導体の営業利益率は昨年第4四半期に31%を記録したが、今年第1四半期は12%に急落。半導体の売上高も前四半期比17%減の4兆4800億ウォンに落ち込んだ。
さらにLCD部門も、大型パネルの販売不振と価格の下落によって731億ウォンの営業利益にとどまり、実績低下に拍車をかけた。
サムスン電子はこれまで、半導体の価格が下がっても、出荷量を増やし一定の営業利益を維持してきたが、今年第1四半期は、パソコンの需要減退やMP3プレイヤー業界の委縮によって半導体の出荷が増えなかった。
今年、サムスンが例年並みの実績を維持するには、半導体価格の回復と供給先のIT業界の需要増大がカギとなる。