業績の低迷から、一時身売り寸前まで行ったハイニックス半導体が完全復活を遂げた。同社は、年初からの半導体価格の下落で実績悪化が憂慮される中、史上初の売上高9兆ウォンに挑む。このため、中国工場の300㍉ウエハー専用ラインの生産能力を現在の3倍の月7万5000枚に拡大し、上半期に66ナノDRAM、下半期には55ナノNANDフラッシュの量産を開始する。
ハイニックスは、このような内容の「2007年経営計画」を確定、今月末に開く株主総会で発表する。同社は昨年、創業以来最高の売上高7兆5690億ウォンを達成したが、今年は、これより20%以上多い9兆ウォンの達成をめざす。営業利益も過去最高の2兆ウォン以上に引き上げる。
売上高9兆ウォンを達成すると、ハイニックスは2003年(3兆6204億ウォン)からわずか4年で約3倍の成長を達成することになる。また、低迷している半導体価格が回復すれば、10兆ウォンの大台に乗せることも可能だ。
この目標を達成するため、4兆4000億ウォンを投資して国内の200㍉ウエハーラインを拡充するとともに、中国の300㍉ウエハーラインを拡張する計画だ。投資額は昨年より1000億ウォン多く、2005年(2兆2000億ウォン)の2倍規模となっている。
中国工場には約1兆5000億ウォンを投入する。無錫工場の生産能力を3倍に拡張し、今年第3四半期からはNANDフラッシュメモリーの生産に着手。中国工場だけで2兆ウォン以上の売上高を達成する計画だ。需要が高まれば、中国工場でNANDフラッシュを増産することも視野に入れている。
ハイニックスはまた、生産性を上げるため、工程技術をアップグレードする。世界初の60ナノDRAMの生産を開始したサムスン電子に続いて、上半期中に66ナノ工程技術を適用した1ギガDRAMを量産。さらに第4四半期から55ナノの8ギガNANDフラッシュを生産する計画だ。