史上最高値を更新していた中国株式市場が2月27日、過去10年で最大の下げ幅を記録した。この日の上海総合指数は、前日比8・84%急落の2711・79で取引を終えた。中国株式が外国人に開放された98年以降、最大の暴落で、現地では「ブラックチューズデー」と呼ばれている。その余波は世界に広がり、特にアジアでは28日の韓国の総合株価指数(KOSPI)が前日より36・96ポイント(2・54%)下落、日本の日経平均株価が今年最大の下げを記録し1万8000円を割るなど全面安の様相で、世界同時株安への懸念が高まっている。
中国の株価急落を受けて、2月27日のニューヨーク株式市場でも売り圧力が急速に強まった。ダウ工業株30種の平均株価は先週末の終値に比べ416・02㌦で取引を終え、5日連続で下落した。これは2001年の米国同時多発テロ以来最大の下げ幅。
中国市場の急落は、欧州や中南米の振興市場も直撃した。英国、フランス、ドイツなどの欧州の主要市場は2~3%下落し、ブラジルやメキシコなどの中南米の振興市場も5~6%急落した。米国株式の大幅安で、中国発の株安は世界に広がる勢いを見せ、特にアジア市場は全面安の展開となった。
翌28日の韓国総合株価指数は前日より36・96ポイント(2・54%)下落した1417・64で取引を終えた。株価指数は一時1400を割ったが、個人投資家の買いが進み、辛うじて1400を維持している。コスダック指数も下げ幅を回復して前日より10・59ポイント(1・73%)下落した600・93で終えた。
韓国証券市場に上場されている株式889銘柄のうち694銘柄、コスダック市場の985銘柄のうち865銘柄が下落。上場株式1874銘柄のうち1559銘柄(82・3%)が値を下げた。
サムスン電子が前日比2・41下げたのをはじめ、POSCO(4・30%)、国民銀行(5・17%)、韓国電力(3・61%)、新韓持ち株(4・46%)など、有価証券市場の時価総額上位企業も軒並み下落している。
東京株式市場も28日、日経平均株価の下げ幅が一時、737円に達した。終値でも前日比515・80円安い1万7604・12円と今年最大の下げ幅を記録し、1万8000円台を大きく割り込んだ。
一方、中国の人民元切り上げの可能性が強まり、ウォン・ドルレートは前日比2・40ウォン上がった1㌦=941・30ウォンを記録、国庫債5年物の金利は前日比0・05%ポイント下がった年4・83%だった。
中国株価の急落について大信証券アナリストは「人民元切り上げの動きが株価の暴落を招いた。来月、人民銀行が追加利上げを実施する動きがあり、銀行、不動産、鉄鋼など主要株式が一斉に暴落した」と話した。また、前日の上海総合指数が史上初の3000を突破し、「バブル」警戒感が投資家心理を急激に冷え込ませたのも要因の一つと分析されている。
世界に波及した株安について市場関係者らは、「世界市場の中心的役割を担うニューヨーク市場の主要指数が3%以上急落、国内市場の投資心理が急激に萎縮したため」と説明した。
信栄証券リサーチセンター長は「中国株式の暴落は、これからも韓国株式に短期的に影響を及ぼす恐れがある」と話した。