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2008/12/19

<韓国経済>IPテレビ時代が幕開け

  • IPテレビ時代が幕開け

 KTに次いで来年1月からSKブロードバンドとLGデーコムがIPテレビ(インターネットテレビ)の商用サービスを開始するのを前に、ソウル・三成洞の韓国総合展示場(COEX)で記念式が行われた。李明博大統領をはじめ、政官界代表、放送通信関係者約200人が参加し、本格的なIPTV時代の幕開けを祝った。記念式では、「パワーオンIPTV、パワーアップコリア」のスローガンのもと、IPTVのリアルタイム映像通話や電子商取引のデモンストレーションが行われ、放送と通信を融合した新サービスに大きな期待が集まった。

 IPテレビは、すでに11月中旬からKTがリアルタイム放送を開始しており、SKブロードバンドとLGデーコムも来年1月1日から首都圏でのサービスをスタートする。全国放送は、来年上半期中に実現する見込みだ。

 李明博大統領は、祝辞で「IPテレビを基盤に情報通信革命と放送通信大国入りを成し遂げよう。10年前の通貨危機を乗り越えるのにIT(情報技術)産業が決定的な役割を果たしたように、IPテレビは今日の経済難を打開するための起爆剤になる。政府も、法制度の整備、関連業界の均衡発展、公正競争などを通じ、韓国から世界的なメディアグループが輩出するよう後押しする」と強調した。

 IPテレビの最も大きな特徴は、双方向性。地上波テレビは、放送局が流すプログラムを視聴者が一方的に見ることしかできないが、IPテレビは番組にリアルタイムで参加し、視聴者が望む時間に好きなプログラムを繰り返し視聴できるというメリットがある。

 記念式では、全羅南道・新安郡の学生が、ソウル・江南地域の学習塾で行われる講義をIPテレビで視聴する実験が公開された。学生が質問事項を入力すると、塾の講師がすぐに回答する様子が紹介され、参加者の喝采を浴びた。韓国デジタルメディア産業協会の金仁圭会長は、「IPテレビの双方向性機能は、学習塾のない地方との教育格差を解消することにも役立ち、医療・公共サービスなどへの拡大も可能だ」と話す。

 すでにIPテレビのリアルタイム放送を開始したKTは、「メガTVライブ」というサービスで地上波5社(KBS、MBC、SBS、EBSなど)はもちろん、ホームショッピング、オンメディア、スカイHDなど33チャンネルを放送している。テレビ視聴中にインターネットバンキングやオンラインショッピングができ、関連情報のネット検索も可能だ。約8万5000編のVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス、双方向の教育プログラムや遠隔医療サービスも受けられる。料金は月1万6000ウォン。

 SKブロードバンドも、来年から「ブロードアンドTVライブ」サービスで地上波5社やホームショッピングなど30チャンネルをリアルタイムで放送する。こちらは料金が月1万4500ウォン。LGデーコムも、地上波放送やホームショッピングなど30チャンネルを提供し、月額1万5000ウォンとなっている。

 3社のサービスが出そろうことで、韓国は一気にIPテレビ時代に突入し、放送・通信業界に革命が起きる見通しだ。