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2008/10/24

<韓国経済>自前で人工衛星打ち上げ

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    初公開された国産小型ロケット「KSLV1号」。上段ロケットが性能試験のため羅老宇宙センターに運び込まれた

 人工衛星を積んで宇宙空間へと運び、さらにその衛星を軌道に乗せる韓国初の宇宙ロケット(国産小型衛星発射体=KSLV1号)が全羅南道・高興郡にある羅老宇宙センターで初公開された。

 KSLV1号は、科学技術衛星2号を搭載し、来年6月をめどに打ち上げられる予定だ。打ち上げに成功すれば、韓国はロシア、米国、フランス、日本、中国、英国、インド、イスラエルに続き9番目の人工衛星自力発射成功国となる。
 
 この宇宙ロケットは、全長33・5㍍、直径2・9㍍、総重量140㌧の大きさ。科学技術衛星2号が搭載される上段部と、KSLV1号を地上から宇宙まで打ち上げる下段部からなっている。上段部(7・7㍍)は韓国航空宇宙研究院が独自技術で完成させ、下段部(25・8㍍)はロシアが製作して供給した。

 人工衛星が宇宙空間に入るために必要な力の大部分を提供する下段部は、第1段エンジンとノズル、燃料タンク、酸化剤タンクなどからなり、130㌧の液体燃料で170㌧の推進力を出し、機体を宇宙に向かわせる。上段部分は、第2段ロケットと衛星搭載スペースなどで構成されている。

 公開されたKSLV1号は地上テスト用の機体だが、大きさや重さ、各種電子装備などはすべて実際の発射モデルと同一に製作されている。現在、羅老宇宙センターでは120人の研究陣がロシアから派遣された技術者35人とともに、電機的・機械的融合テスト、通信、燃料注入テスト、地上施設との連結状態の点検などを進めている。趙光来・韓国航空宇宙研究院宇宙発射体事業団長は、「テスト用機体を利用して来年2月までに検証を終える計画だ」と語った。

 初の国産人工衛星打ち上げを行う羅老宇宙センターも、完工に向け作業に拍車がかかっている。同センターは2000年12月に着工、3125億ウォンを事業費が投じ、中核施設となる発射台システムの建設などを終えた。航空宇宙研究院は現在、発射台の性能実験を進めており、これが終わればロケット発射の全過程で、発射システムが正常に作動するかを確認する認証テストを改めて行う。年内に全作業が終われば、韓国は世界で13番目の宇宙センター所有国となる。