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2008/07/18

<韓国経済>知識経済部・重化学と融合し高度化

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    政府は低迷しているIT産業の活性化を図るため、支援を拡大し従来型産業との融合化を推進する

 知識経済部は、2012年までの5年間に3兆5000億ウォンを投資し、成長が鈍化しているIT(情報技術)産業に新しい活力を吹き込み、ITを活用して原油高や環境問題などの解決をめざす「ニューIT戦略」を発表した。重化学工業など従来型産業とITの融合、ITを利用した経済・社会問題の解決、核心IT産業の高度化を3大ビジョンとして、新たなIT革命に挑む方針だ。

 知識経済部が発表した「ニューIT戦略」によると、まず自動車、鉄鋼、造船などの重化学産業とITを結合させ、製造業の成長率を2ポイント高める。さらにIT製品のエネルギー効率を2012年までに20%向上させ、エネルギーと環境問題に対応していく考えだ。また、ITと医療を結合させた「u-ヘルスケア」事業を育成し、高齢化問題の解決を図る。このほか、IT関連の部品・素材、ソフトウエアなど脆弱な分野を強化し、高度化に力を注ぐ方針だ。

 これを通じて政府は、2012年にIT関連輸出2000億㌦、国内のIT生産386兆ウォンを達成する計画だ。1兆ウォン規模のIT融合産業を10項目創出し、売上500億ウォン以上のIT企業1000社とグローバルソフト企業10社を育成する。これに向け、IT産業に対する政府支援を効率的に実施するため、「情報通信産業振興法」(仮称)を制定し、分散しているIT支援機能を統合する方針だ。

 李允鎬・知識経済部長官は、「知識経済部が誕生したのは、ITと主力産業の連結によって新事業を創出するのがねらいだ」と述べ、「ニューIT戦略によって従来型産業分野で付加価値を創出し、新たな需要先を掘り起こしたい」と意欲を示している。

 ニューIT戦略は、IT産業内部の発展に焦点を合わせた盧武鉉政権の「IT839」政策と違い、ITと伝統産業を結合させ、産業構造を変えることに主眼を置いており、期待の声が高い。しかし、過去の政策と同様にグローバル企業の育成目標を提示したに過ぎず、ロードマップ(行程表)が示されていないといった指摘もある。

 通信業界は、最初にIT事業を管轄する放送通信委員会などの政府機関と知識経済部との役割の重複を解消すべきで、情報通信産業振興法の制定や支援機構を統合すれば、かえって企業の負担が加重する恐れがあると指摘。ソフト業界も、グローバル企業の育成を掲げるのはよいが、過去の政府と同じように具体性に欠けると批判的だ。