GS建設、SK建設、現代建設、大林産業の4社は12日、クェートで計63億㌦相当の世界最大級となる製油プラント建設工事を受注したと発表した。このうちGS建設は、日本のプラント大手、日揮と共同で主施設の建設を40億㌦で受注した。
今回受注したのは、ウェート国営石油会社が発注した同国南部のサウジアラビア国境に近いアルズール地域の第4製油プラント工事4件。同プラントの製油能力は日量61万5000バレルで、クェート国内の発電向け燃料のほか、輸出用の石油製品などを生産する。工事は5つの部分に分割して発注され、総工費は約150億㌦。フランス、英国などのプラント建設業者と受注競争を繰り広げた。クェートは石油輸出国機構(OPEC)4位の産油国。
受注内訳をみると、GS建設と日揮は中核設備である原油の常圧蒸留装置や脱硫装置の建設を約40億㌦で受注(GS建設受注分は約20億㌦)。
SK建設は硫黄回収装置など20億6000万㌦相当の設備工事、大林産業は11億8400万㌦相当の貯蔵タンク工事、現代建設は11億2000万㌦相当の接岸施設をそれぞれ受注した。
韓国企業4社は今回入札が行われた総額83億㌦の工事のうち、8割近くを受注し、早ければ今月中にも着工する。製油所の操業開始は2012年5月になる見通し。クェートは、同製油所の建設と2カ所の既存製油所の改修により、国内の製油能力を現在の日量93万バレルから、同141万5000バレルに引き上げる計画だ。アルズール製油所の建設を受け、老朽化したシュアイバ製油所(処理能力=同20万バレル)は閉鎖される予定。
国土海洋部によると、受注規模は1965年に韓国の建設業者が海外市場に進出して以来最大で、年初来の海外受注額は200億㌦を超えたという。同部は海外受注が通年で450億㌦に達するとみている。