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2009/06/05

<韓国経済>韓国・ASEAN CEOサミット、危機克服へ協力強化

  • 韓国・ASEAN CEOサミット、危機克服へ協力強化

    韓国とASEAN10カ国の政財界が一堂に会し、アジアの経済発展について議論した

 韓国とASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国の首脳と企業経営者や経済人が一堂に会する、史上初の「韓国・ASEAN CEO(最高経営責任者)サミット」が5月31日から2日間、済州国際コンベンションセンターで開催された。「変化、挑戦、アジアの繁栄のための協力」をテーマに、世界的な経済危機の克服とアジア地域の経済発展について活発な意見交換が行われた。

 大韓商工会議所が主催したサミットには、李明博大統領をはじめ、今年のASEAN議長国であるタイのアピシット首相ら国家首脳と経済人を合わせ、総勢700余人が参加した。このサミットは政財界のリーダーたちの連携を通して、経済や社会の改善に取り組むという点で、スイス・ダボスで毎年開催される「世界経済フォーラム(ダボス会議)」のアジア版ともいえる。

 韓国企業からは、錦湖アシアナグループの朴三求(パク・サムグ)会長をはじめ、大林産業の李容九(イ・ヨング)会長、東洋物産企業の金煕勇(キム・ヒウン)会長、韓国電力公社の金双秀(キム・サンス)社長、韓国ガス公社の朱剛秀(チュ・ガンス)社長、韓国土地公社の李種相(イ・ジョンサン)社長、大韓航空の李鍾熙(イ・ジョンヒ)社長ら400余人が出席した。

 ASEANからは、マレーシアのヴァジャヤ・グループのタンスリー・ビンセント会長や、フィリピン商工会議所のミグエル・バレーラ会長、ロイヤルグループ・オブ・カンパニーズカンボジア商工会議所会頭のキット・メン会長、ASEANビジネス顧問委員会のアリン・ジラ会長など300余人が参加した。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は基調演説で、韓国・ASEAN共同繁栄時代の課題として▽貿易投資▽文化・観光交流▽緑色成長の3大分野での協力を挙げた。李大統領は「自由貿易が人類の自由と福利を増進させるという確固たる信念のもと、韓国とASEANは交易を拡大し、投資を増やし、実質的なビジネス共同体を作るべきだ」と主張した。

 経済界代表として参加した孫京植(ソン・ギョンシク)・大韓商工会議所会長は「グローバル危機によりパラダイムが急速に変化するなか、先進国より新興国の役割が重要だ」と述べ、「韓国とASEANの間で自由貿易協定(FTA)と、サービス協定を締結することが両地域の繁栄の青写真を描く足場になる」と強調した。

 フィリピン商議のミグエル・バレーラ会長は「IT(情報技術)分野で先行する韓国のリーダーシップはASEAN国家の成長を補完するものだ」と述べ、「FTA締結で人口5億6700万人の巨大市場であるASEANが一つになれば、韓国も投資活性化が期待できる」と展望した。

 HSBCグループのビンセント・チェン・アジア地域会長は「アジア市場が相対的に高い成長を続け、資本が西半球から東半球に移動しており、今後、新興国周辺に多くの資金が集まるだろう」と語った。

 商談も活発に行われた。カンボジアのフン・セン首相は、韓国土地公社の李種相社長が提案したシハヌークビル港経済特区の中長期的な総合開発に対し前向きに検討すると答えた。ベトナムのグエン首相も、韓国の企業経営者たちと投資に関する15件のMOU(了解覚書)を締結するなど、積極的な姿勢を見せた。