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2009/03/13

<韓国経済>財界にワークシェア拡大の動き

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    財界の雇用拡大策で若年失業問題が解消するか注目される(李大統領が「失業証書」を渡すパフォーマンスで対策を訴える学生たち)

 LGやサムスンなどの大手企業が続々とワークシェアリングを実行している。各社は年初から実施している給与の削減や凍結で確保した財源を使って新卒やインターンなどの新規採用枠を拡大している。雇用創出を景気回復の最優先課題に掲げる政府の要請に応えるべく、財界全体にワークシェアリングの動きが拡大している。

 LGグループは当初計画より1000人多い4000人の大卒社員を新規採用すると、このほど発表した。新規採用は技能職2000人を含む6000人で、事業部門別にみると▽電子4000人▽化学800人▽通信・サービス部門1200人などとなっている。

 上半期と下半期にそれぞれ2000人の新卒を採用するが、今回の増員1000人は上半期に組み込まれる。上半期採用2000人のうち、500人はインターンとして採用される。

 インターン社員は一定期間後に正社員に昇格する。LGは600人以上のインターンを採用する計画で、必要財源は役員の年俸と新卒の初任給を削減することで確保する。役員の年俸は10~30%、新卒の初任給は5~15%削減する。

 景気停滞にもかかわらず雇用を拡大するのは、具本茂・会長が雇用安定と未来の人材育成を強調したためだ。具会長は昨年末、系列社CEO(最高経営責任者)に「経営環境が厳しいからと、採用を減らしたり、社員を解雇してはならない」と強調。年初の挨拶でも「新成長動力を確保するためには優秀な人材が必要だ」と訴えた。

 一方、サムスングループは、今年の大卒新入社員の採用枠を5500人に確定した。昨年より2000人少ないが、当初の計画より1500人増やしている。

 これとは別枠で大卒の未就業者を対象に、2000人のインターンも採用する。高卒の技能職7500人を加えると、採用枠はグループ全体で1万8000人に及ぶ。

 サムスンも役員の年俸削減や社員のベア凍結、超過利益分配金の返納などによる財源をワークシェアリングに充当する。

 SKグループも役員の給与を減らし、1800人のインターンを採用する。ポスコグループも上半期と下半期に800人ずつインターンを採用し、必要な財源100億ウォンを役員報酬の返納と新卒の初任給削減分で補完する考えだ。

 現代・起亜自グループもインターン1000人を追加採用するほか、グローバル青年奉仕団1000人を海外に派遣する。このため役員給与を10%減らし、課長級以上の管理職のベアを凍結した。

 STXグループも賃金の返納や凍結、新卒の初任給削減などで1500人を新規採用する。

 しかし、経営難のなかワークシェアリングと雇用維持をどの程度実施すべきかで悩む企業が少なくない。正社員を増やすことは景気変動によるリスク要因を抱えることになり、インターンの採用やリストラを続ければ人材の長期育成を図れなくなるからだ。