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2010/07/09

<韓国経済>上半期貿易収支・輸出好調で189億㌦の大幅黒字

  • 上半期貿易収支・輸出好調で189億㌦の大幅黒字

 輸出の好調を受け、貿易収支が大幅に黒字を計上している。知識経済部によると、上半期(1―6月)の輸出は前年同期比35・0%増の2224億5200万ドル、輸入は同40・0%増の2035億500万ドルとなり、189億4000万ドルの貿易黒字を記録した。また、半導体や自動車などが輸出をけん引し、上半期の輸出は従来の最高値(2008年の2139億ドル)を超え過去最高となった。

 上半期の輸出をみると、半導体がパソコンやスマートフォン(多機能携帯電話)の需要増大によって、前年同期比97・3%増の234億3000万㌦を記録、自動車輸出も中南米や中東など新興国の需要増加で同57・7%増。主力品目では無線通信機器(昨年同期比17・9%減)を除き、大部分が大幅に増加した。

 6月の輸出実績を見ると、前年同月比32・4%増の426億5000万㌦、輸入は同36・9%増の351億8000万㌦である。従来の月間最高値だった2008年7月(410億㌦)の記録を更新した。貿易収支の黒字も過去最大の74億7000万㌦となり、5カ月連続の黒字となった。一日平均輸出額も18億5000万㌦で過去最高記録だ。貿易黒字の月間最高記録は、昨年6月の65億㌦、一日平均輸出額は今年5月の18億2000万㌦だった。

 特に6月の輸出は、萎縮していた船舶の輸出がけん引した。船舶輸出は海運市況の回復と高付加価値船舶の引き渡しによって、前月より20億㌦多い63億㌦を記録し、上半期全体では2・9%増加した。

 知識経済部の関係者は「半導体や自動車など輸出主力品目が好調であり、企業が下半期のウォン高を憂慮して集中的な輸出に出た」と説明している。下半期の見通しについては、「世界経済の景気回復が続いており、IMF(国際通貨基金)も世界経済見通しを上方修正している。そのため、輸出は持続的に増加するだろう」としながらも、「南欧の財政危機、国家別出口戦略、中国と米国の景気回復への不安感などが続けば、輸出に悪影響を及ぼすだろう」と述べた。

 さらに、米国市場が二番底になる憂慮まで出てきており、国内景気の回復に伴って原材料だけでなく消費財の輸入も増加する見通しだ。実際、上半期の輸入は原油などの原材料、半導体装備など資本財の増加で前年同期比40・0%増を記録した。これは、2000年(44・7%)以来の最大増加幅となる。

 知識経済部の関係者は「下半期にも輸出が伸びて、輸入が増える。全体的な貿易収支自体は大きく増加しないが、年間貿易黒字は見通しの230億㌦を超えるだろう」と予測している。