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2010/02/05

<韓国経済>1月貿易・輸出が前年比47%増、新興国向けが好調

  • 1月貿易・輸出が前年比47%増、新興国向けが好調①

    1月は輸入も増えたため、貿易収支は赤字に転落した

  • 1月貿易・輸出が前年比47%増、新興国向けが好調②

 知識経済部が発表した「1月の輸出入動向」(速報)によると、輸出が310億8000万ドル、輸入は315億5000万ドルで、貿易収支は4億7000万ドルの赤字を記録した。輸出は中国やASEAN(東南アジア諸国連合)など新興国向けが大きく伸びた影響で、前年同月比47・1%も急増し、1990年代以降では最大の増加率を示した。ただし、輸入も同26・7%増えたため、貿易収支は昨年2月以来続いていた黒字から11カ月ぶりに赤字に転落した。

 1月の輸出を品目別にみると、世界の景気回復や、春節を前にした中国の需要増などにより自動車部品が158%増えたほか、液晶(103・4%)、半導体(121・6%)、家電(89・9%)、石油化学(75・6%)、自動車(64・2%)が大幅な伸びを示した。

 また、コンピューター(40・8%)、石油製品(39・2%)、繊維(34・6%)、一般機械(32・2%)、鉄鋼製品(17・3%)などの主力品目も増加した。その半面、これまで主力輸出品目だった無線通信機器(2・1%減)、船舶(22・9%減)などは減少した。一日平均の輸出額は13億8000万㌦となり、40・8%増加した。

 地域別にみると、中国向け輸出が88・5%の高い伸びを記録したほか、ASEAN向けが50・3%増となり、開発途上国向けの輸出が増加した。また、EU向けが27・7%増、米国向けも12・4%増となり、先進国市場が景気回復局面に入っていることを示した。

 しかし、政府内では輸出先が中国に偏重しているとの指摘も出ている。輸出全体に占める中国向けの割合が2008年の22・7%から、昨年は23・8%、今年1月は29・8%に拡大している。知識経済部も特定地域への輸出が極端に増えることを問題視しており、今後、他の地域への輸出支援を強化する方針だ。

 一方、輸入は、景気回復に伴う需要増や寒波の影響で、暖房・発電用原油と石油製品が大幅に増えた。原油は前年同月比44・1%増、石油製品は201・0%も増えた。また、国内の半導体設備投資と自動車完成品の輸出が増えたことで、半導体製造装置は4億1000万㌦と前年同月比4倍近く増大し、自動車部品も2倍の2億8000万㌦に拡大した。

 知識経済部は「例年1月は暖房用原料の輸入が増え、貿易収支が赤字基調となる。昨年1月に比べ赤字幅が32億㌦ほど縮小しており、1月の赤字規模としては適正水準だ」とし、「むしろ輸出が90年代以降で最大の増加幅を記録した点に注目すべきだ」と指摘した。

 2月の貿易は、原油価格や為替の変動、米国と中国の金融政策転換など、多少の不安要因はあるものの、輸出拡大により貿易黒字は2ケタ台を記録すると知識経済部は展望している。