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2010/12/17

<韓国経済>現代自動車・米市場販売、初の50万台突破

  • 現代自動車・米市場販売、初の50万台突破

 現代自動車が米国市場で初めて年間販売50万台を突破した。これは、1986年に「エクセル」車種を本格的に米国で輸出して以来、24年目の快挙だ。米国市場における現代自の年間販売台数は、今月の10日基準で50万493台と集計された。昨年の販売台数(43万5064台)より6万5000余台多く、歴代最高記録の07年(46万7009台)を更新。11日から今月末までの販売台数を合わせると、今年は53万台前後を記録するとみられている。

 現代自は、米国に進出した1986年に16万8882台を販売した。その翌年には、26万3610台を販売して急成長を遂げると、「エクセル神話」とまで言われた。しかしその後が問題だった。急激な販売増加に伴い、不十分な品質管理でブランドイメージを一気に悪化させてしまった。その結果、98年の販売台数は9万1217台となり、史上初めて10万台以下を記録した。だが、現代自がこれで終わらなかった。再び躍進するのは、99年に鄭夢九会長が就任してからだ。鄭会長は「品質経営」のスローガンを掲げ、現場経営で躍進するための足場を固めた。その結果、99年に10万台、2000年に20万台、01年に30万台を突破。03年には40万台の壁を超えた。

 さらに05年には米国で、韓国の自動車メーカー初となる完成車工場を建設した。開発から生産、販売、アフターサービスまでを現地で一本化することで、米国での生産を完全構築した。それ以降、現代自はグローバル景気の低迷による需要急減にもかかわらず、毎年40万台以上を販売。今年は新型「ソナタ」や「ツーソンix」など、デザイン性と高品質を掲げた新車を次々と発売し、史上初の50万台突破を記録した。

 車種別にみると、「ソナタ」の販売台数が最も多い。「ソナタ」は10日までに18万3295台販売され、前年比50%以上も増えた。今年、ソナタはNHTSA(米国高速道路交通安全局)の衝突テストで最高ランクの5つ星を獲得した2車種の一つに選ばれている。

 また、昨年12月から販売された「ツーソンix」の販売台数は、3万6333台で、前年(1万5411台)比135%増となった。「09年北米の今年の車」に選ばれた「ジェネシス」と「ジェシスクーペ」は、合わせて同23%以上増の2万7070台を記録した。

 現代自は来年も、高級セダンからエコカーに至る様々な新車を米国市場で発売し、販売成長の勢いを一層加速させる計画だ。現代自は来年初めに大型高級セダン「エクウス」、量産型ハイブリッドモデルの「ソナタ・ハイブリッド」を販売する。また、「新型アバンテ」を追加投入し、「ソナタ」「サンタフェ」とともに現代自の3大販売軸として育成する。

 現代自・米国販売法人関係者は「現代自の優れた製品、高品質、業界最高の保証、向上したディーラーの満足度が認められ、販売が伸びているのだろう」と話した。