東日本大震災、リビア情勢の緊迫化などの環境悪化にもかかわらず、韓国の輸出が好調だ。知識経済部によると、3月の輸出は30・3%増の486億ドルに達し、月間最高を記録した。これまでの最高は1月の446億ドルだった。これで第1四半期(1―3月)の輸出実績は1318億ドルにのぼり、四半期別でもこれまでの最高だった1287億ドル(昨年第4四半期=10~12月)を上回った。
3月の輸出を牽引したのは石油製品と船舶。石油製品は前年同月比87・8%、船舶は70・1%の高い伸びを示した。また、鉄鋼(34・1%)、自動車(24・8%)、半導体(10・0%)など主力製品が2ケタの伸びを維持したのが大きかった。しかし、コンピューター(マイナス15・7%)、LCD(液晶ディスプレー同3・8%)は単価下落の影響で輸出減少となった。
一方、国際エネルギー価格の急騰に伴い、輸入も高い伸びを示し、3月は27・9%増の454億9800万㌦を記録した。輸出入合計で940億9800万㌦にのぼる。年間で1兆㌦を超える規模だ。
石炭(66・8%)、原油(60・0%)、ガス(22・6%)などエネルギー関連をはじめとする原資材の輸入が高い伸びを示した。消費財も30・3%増加したが、資本財は5・4%増にとどまった。これは、東日本大震災による影響で日本からの半導体製造装備の輸入が23・8%も減ったことが大きい。
地域別輸出入実績(3月1~20日)をみると、対日輸出は34・7%増の高い伸びを示したが、対日輸入は1・0%増にとどまった。知識経済部関係者は、「3月下旬の実績が反映されれば、対日輸出はマイナスに転じるだろう」と分析した。日本以外では中東向け輸出が23・1%増え、対ASEAN(東南アジア諸国連合)18・8%、対米13・5%増で、対中は9・2%増にとどまっている。
3月の貿易収支黒字は31億200万㌦を記録、第一四半期では83億6400万㌦に達する。年間で300億㌦を超える規模だ。